増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
column
腰椎分離症を疑っていたが……
藤崎 瑛隆
1
1産業医科大学放射線科学講座
pp.658
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050658
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腰椎分離症はスポーツをしている若年者がなりやすい疲労骨折の1つで,整形外科の先生方にとっても日常的に遭遇する疾患の1つと思われます.腰椎分離症疑いにてMRIをオーダーした際,稀に腰椎分離症ではなく,冠状断のSTIRや脂肪抑制T2強調像にて仙骨の疲労骨折が見つかることがあります.
腰椎分離症を含む脊椎疾患では,多くの先生が,矢状断像と横断像をまず見ることが多いのではないかと思います.脊椎のMRIは2D画像で撮像されている場合も多く,横断像,矢状断像,冠状断像それぞれの撮像範囲が異なっている場合があります.横断像ではL5〜S1より足側は撮像範囲外で,矢状断像でも脊椎を中心に左右を狭く撮像しているため,仙骨の疲労骨折が冠状断像のみでしか指摘できない場合がよくあります.
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