増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
column
Teleradiology triangleとコールセンター
福田 国彦
1
1学校法人慈恵大学
pp.502
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050502
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本編で述べたように,遠隔画像診断は放射線診断医やCT/MRI装置の不足や地域偏在を解消する手段として広く浸透している.Jaffe's triangleとteleradiology triangleとにおける三角形の診療チームの構成員は異なる.また,Jaffe's triangleの集学的医療の中心は患者・病変である.Teleradiology triangleにおいても,三角形の中心は患者であることに変わりはない.しかし,三角形の構成員である依頼医師,診療放射線技師,放射線診断医の連携が十分でないことが遠隔画像診断の最も大きな問題点であるとするならば,teleradiology triangleの中心には遠隔画像診断施設におけるコールセンターをあえて置きたい(図).コールセンターをハブとした相互方向の連携によって,三角形の構成員の連携強化が図れると思うからである.
同時に遠隔画像診断施設がIT技術を活用して,カルテ端末上で,撮像プラットフォーム上で,読影端末上で,依頼医師,診療放射線技師,放射線診断医の間の連携が取れるようなシステム開発を積極的に推進して行くことにも期待したい.
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