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増大号 「胃と腸」式 読影問題集2025—症例から学ぶ診断のポイント
大腸 15 Cases
Case 5
Case 5
桑井 寿雄
1
,
石川 洸
2
,
濵田 拓郎
3
,
山下 賢
3
,
岡 志郎
3
Toshio Kuwai
1
1広島大学病院消化器内視鏡医学講座
2広島大学大学院医系科学研究科分子病理学
3広島大学大学院医系科学研究科消化器内科学
キーワード:
潰瘍性大腸炎関連腫瘍
,
UCAN
,
低分化腺癌
,
陥凹型
,
拡大内視鏡
,
JNET分類
Keyword:
潰瘍性大腸炎関連腫瘍
,
UCAN
,
低分化腺癌
,
陥凹型
,
拡大内視鏡
,
JNET分類
pp.1460-1464
発行日 2025年10月25日
Published Date 2025/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.053621800600101460
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臨床情報
30歳代,男性.主訴:なし(サーベイランスにて発見).既往歴:12年前に全大腸炎型潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)を発症.現病歴:UCは5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤およびアザチオプリン内服にて寛解を維持されていた.20XX年に,UCの経過観察目的に近医で施行された大腸内視鏡検査(colonoscopy ; CS)にて上行結腸に陥凹性病変を指摘されたため,当科に紹介され受診となった.精密検査として注腸X線造影検査(Fig.1)およびCS(通常・色素・NBI・拡大観察,Fig.2a〜g),さらに超音波内視鏡検査(endoscopic ultrasonography ; EUS,Fig.2h)を施行した.検査所見:血液検査で炎症反応陰性(CRP 0.09mg/dL),WBC 3,640/μLとやや低値だが貧血はない.血沈1時間19mmとやや亢進.腫瘍マーカーはCEA 1.4ng/mL,CA19-9 6U/mLと正常範囲内であった.

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