Japanese
English
特集 現代カルチャーと若者のメンタルヘルス—デジタル情報社会における心の理解と支援
デジタルデバイスを利用した睡眠障害の治療—スリープテックへの期待と課題
Internet Use and Treatment for Sleep Disorders
曽我 純也
1
,
河邉 憲太郎
2
,
堀内 史枝
2
Junya Soga
1
,
Kentaro Kawabe
2
,
Fumie Horiuchi
2
1愛媛大学大学院医学系研究科精神神経科学講座
2愛媛大学大学院医学系研究科児童精神医学講座
1Department of Neuropsychiatry, Ehime University Graduate School of Medicine, Ehime, Japan
2Department of Child Psychiatry, Ehime University Graduate School of Medicine
キーワード:
スリープテック
,
sleeptech
,
睡眠管理
,
sleep management
,
デジタルデバイスを用いた睡眠の認知行動療法
,
digital cognitive behavioral therapy for insomnia
,
dCBT-I
,
オルソソムニア
,
orthosomnia
Keyword:
スリープテック
,
sleeptech
,
睡眠管理
,
sleep management
,
デジタルデバイスを用いた睡眠の認知行動療法
,
digital cognitive behavioral therapy for insomnia
,
dCBT-I
,
オルソソムニア
,
orthosomnia
pp.471-477
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670040471
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抄録
日本人は睡眠時間が短いことが知られており,睡眠時間の改善のためにデジタル技術を利用する取り組みが近年増えてきている。睡眠の改善のためにIT(情報技術)やAI(人工知能)を導入すること,およびそれによって実現したものをスリープテックと言い,日本だけでなく,世界的にも発展してきている。なかでも睡眠管理アプリは,特殊な道具も使用せずに自分の睡眠状態を把握できるツールとして一般的になっている。さらに,睡眠状態の把握だけでなく治療に利用できる技術も開発されており,今後の進展が望まれる。しかし,スリープテックの課題として,エビデンスが十分ではないことや,デジタルリテラシーの側面から利用者に知識が求められることが挙げられる。また,「オルソソムニア」という,だれでも簡単に睡眠が測定できるようになったことによる新たな問題も生まれてきており,今後どのようにこれらの技術と付き合っていくべきなのかに注目して情報を集めていく必要がある。

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