Japanese
English
特集 児童期における精神疾患の非定型性―成人期の精神疾患と対比して
睡眠障害
Pediatric Sleep Disorders
堀内 史枝
1
,
岡 靖哲
2
,
上野 修一
1
Fumie HORIUCHI
1
,
Yasunori OKA
2
,
Shu-ichi UENO
1
1愛媛大学大学院医学系研究科 脳とこころの医学
2愛媛大学大学院医学系研究科 睡眠医学講座
1Department of Neuropsychiatry, Neuroscience, Ehime University Graduate School of Medicine, Toon, Japan
2Department of Sleep Medicine, Ehime University Graduate School of Medicine
キーワード:
Pediatric sleep
,
Sleep apnea
,
Hypersomnia
,
Circadian rhythm sleep disorder
,
Parasomnia
Keyword:
Pediatric sleep
,
Sleep apnea
,
Hypersomnia
,
Circadian rhythm sleep disorder
,
Parasomnia
pp.477-483
発行日 2010年5月15日
Published Date 2010/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101629
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はじめに
小児の睡眠障害は,成人のそれと共通する部分もあるが,成人とは異なる臨床像を呈することも多い。睡眠は発達段階や年齢とともに変化することから,病的とみなされる状態や治療の対象となる範囲が年齢により異ってくる。
小児の場合,睡眠が脳や身体の発達に影響を及ぼすことから,成人の睡眠障害よりも重要といえる。適切な治療が行われなければ,不可逆的な結果を残すことになりかねない。小児では,早期介入が必要な睡眠障害と,まずは症状の経過をみるべき睡眠障害とがあることに留意する。
睡眠障害の分類・診断は,アメリカ睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)が2005年に作成した睡眠障害国際分類第2版:International Classification of Sleep Disorders, Second edition(ICSD-2)に準拠する2)。ICSD-2の疾患項目の中で,児童青年期にみられることの多い睡眠障害を取り上げ(表1)11),成人期の睡眠障害との差異を述べる。
また,小児の発達障害における睡眠障害を取り上げ,その特徴を概説する。
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