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English
特集 現代カルチャーと若者のメンタルヘルス—デジタル情報社会における心の理解と支援
現代カルチャーにおけるゲームアプリによるADHD治療
Treatment of Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder using Gaming Application in Modern Culture
岡田 俊
1
Takashi Okada
1
1奈良県立医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, Nara Medical University, Nara, Japan
キーワード:
デジタル治療
,
digital therapeutics
,
ゲーム行動症
,
gaming disorder
,
注意欠如多動症
,
attention-deficit
,
hyperactivity disorder
,
ADHD
,
ノンアドヒアランス
,
non-adherence
,
治療ガイドライン
,
therapeutic guideline
Keyword:
デジタル治療
,
digital therapeutics
,
ゲーム行動症
,
gaming disorder
,
注意欠如多動症
,
attention-deficit
,
hyperactivity disorder
,
ADHD
,
ノンアドヒアランス
,
non-adherence
,
治療ガイドライン
,
therapeutic guideline
pp.465-470
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670040465
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抄録
技術革新とともにゲームのあり方は変貌を遂げ,日常生活の一部となる一方,ゲーム行動症が精神疾患の1つに位置付けられるなど,過剰使用や制御困難性が問題となっている。他方では,内科領域を中心にデジタル機器の治療への実装が拡大しており,睡眠障害や注意欠如多動症(ADHD)もその対象となっている。欧米での承認に加え,日本においてもADHD治療アプリが承認され,近日にも保険収載される見込みである。しかしながら,その過剰使用の可能性が懸念される一方,現実にはノンアドヒアランスの課題が浮き彫りになる可能性があるほか,治療ガイドラインにおける位置付けも未解決である。新しい技術開発を受け入れて治療に応用していくためには,それを受け入れる仕組みの確立が並行して求められる。

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