増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
4章 抗酸菌・放線菌感染症
3.ノカルジア疑いの放線菌が喀痰で観察されています.鑑別すべき微生物や,同定・感受性試験はどのように実施すればよいでしょうか?
豊川 真弘
1
1福島県立医科大学保健科学部臨床検査学科
キーワード:
変法Kinyoun染色
,
選択分離培地
,
質量分析装置
,
微量液体希釈法
,
アンチバイオグラム
Keyword:
変法Kinyoun染色
,
選択分離培地
,
質量分析装置
,
微量液体希釈法
,
アンチバイオグラム
pp.403-408
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040403
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●Gram染色で放線菌が観察された場合,好気性放線菌(ノカルジア属など)や嫌気性放線菌(アクチノマイセス属など)が推察される.簡便な鑑別法として変法Kinyoun染色がある.
●常在菌混在材料からのノカルジア属菌の分離には選択分離培地の併用が望ましい.菌種同定は質量分析装置が有用であるが,用いるデータベースにより同定精度が大きく異なる.
●ノカルジア属菌の標準化された薬剤感受性検査法は微量液体希釈法(CLSI法)のみである.国内ではCLSI法に準拠した検査試薬〔ドライプレート‘栄研’(剤型名 DP1R)〕が利用可能である.

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