リレーエッセイ 私のこだわり・9
指導者として学会発表をサポートする
小堺 利恵
1
1東北医科薬科大学病院検査部
pp.194
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690020194
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学会発表のきっかけ
皆さんは学会発表のきっかけを覚えていますか? 私が学会発表をしようと思ったきっかけは学会の抄録集を読んだことに始まります.臨床検査技師として働き始めた当時,その施設では積極的に学会発表を勧めることはなく,また指導者もいませんでした.私自身も“学会発表は私の役目ではない”“もっと経験や知識のある人がするもの”と感じていました.そんなある日,たまたま学会の抄録集を読むことがありました.難しい演題もありましたが,全体の感想としては“このくらいの内容なら私でもできる気がする”でした(ここでやる気が少し出ています).その流れで,過去の抄録集も手あたり次第読みました.感想はやはり“私でもできる気がする”でした(やる気はさらに増しています).しかし,前述の通り,指導者がいませんし,他施設との横のつながりもなく,結局,スタートからつまずきました.困った私は検査部に出入りするメーカーの学術担当者に相談しました.すると,快く検討方法や結果のまとめ方を教えてくれました.これで準備は整い,研究をスタートすることができ,結果をまとめ抄録やスライド作成を行い,記念すべき1回目の学会発表を終えることができました.それから現在に至るまで数多くの発表ができましたし,現検査部長の髙橋伸一郎先生との出会いもあり,今では英論文を筆頭著者として発表できるようになりました.
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