今月の!検査室への質問に答えます・22
PT正常,APTT延長,APTTクロスミキシング試験ではインヒビターパターンが出現,外注による検査でループスアンチコアグラント(LA)は陰性である症例に遭遇しました.これらの検査結果の解釈について相談を受けた場合,どのように対応すればよいでしょうか?
岡 周作
1,2
1慶應義塾大学病院臨床検査科
2信州大学大学院総合医理工学研究科
pp.190-193
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690020190
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time:APTT)やプロトロンビン時間(prothrombin time:PT)の検査目的は,術前における出血性素因のスクリーニングやヘパリン,ワルファリンの投薬状況のモニタリングなどさまざまである.原因不明でAPTTが延長した場合には,追加検査としてクロスミキシング試験(cross mixing test:CMT)やループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant:LA)検査などが行われる.これらの検査の流れや結果の解釈について,慶應義塾大学病院(以下,当院)で経験した症例を交えて解説する.
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.