Japanese
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今月の特集 出血と凝固異常
第XIII因子欠乏症
FXIII deficiency
橋口 照人
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科血管代謝病態解析学
キーワード:
トランスグルタミナーゼ
,
後出血
,
流産
,
周術期
,
自己免疫性
Keyword:
トランスグルタミナーゼ
,
後出血
,
流産
,
周術期
,
自己免疫性
pp.142-146
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690020142
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Point
●第XIII因子はフィブリンポリマーを安定化させ,出血や流産予防に重要な役割を果たす.
●第XIII因子欠乏症による出血は後出血(late bleeding)が特徴である.
●第XIII因子欠乏症は,活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT),プロトロンビン時間(PT)は正常である.
●先天性第XIII因子欠乏症はまれであり,臍帯出血,創傷治癒不全,頭蓋内出血をきたしうる.
●自己免疫性後天性第XIII因子欠乏症(AiFXIIID)は高齢者に多い後天性の重篤な出血性疾患であり,長期的な経過観察が必要である.
●治療には第XIII因子補充療法が推奨され,妊娠中も流産予防のために投与が必要とされる.
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