Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下に切除した虫垂間膜原発デスモイド腫瘍の1例
A case of desmoid tumor of the mesoappendix
袰主 正太郎
1
,
佐原 八束
1
,
永仮 晃大
1
,
矢口 翔一
1
,
東 航輝
1
,
芝﨑 秀儒
1
Shotaro HORONUSHI
1
1さいたま赤十字病院消化器外科
キーワード:
デスモイド腫瘍
,
虫垂腫瘍
,
虫垂切除術
Keyword:
デスモイド腫瘍
,
虫垂腫瘍
,
虫垂切除術
pp.1240-1244
発行日 2025年10月20日
Published Date 2025/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800101240
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要旨
症例は51歳,男性.腹部違和感を主訴に当院を紹介受診した.右下腹部に手拳大の腫瘤を触知した.腹部CT検査で虫垂と連続する9 cm大の腫瘤を認めた.症状改善および診断目的に手術の方針とした.術中所見は虫垂と連続した腫瘤が確認され,周囲臓器への浸潤は認めなかった.虫垂根部は正常であり,腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.病理組織学的検査で虫垂間膜原発デスモイド腫瘍と診断した.デスモイド腫瘍は筋膜,腱膜より発生する軟部腫瘍で,摘出後に初めて診断されることが多く,虫垂間膜に発生することは非常に稀である.腹腔内デスモイド腫瘍の治療は外科的切除が基本であるが,術後再発率が比較的高く,慎重な経過観察が必要である.

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