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Sogo Rehabilitation Volume 53, Issue 3 （March 2025）

総合リハビリテーション 53巻3号（2025年3月発行）

Japanese English

調査

言語聴覚療法における遠隔リハビリテーションの実施調査—COVID-19の流行前・流行中・5類移行後の比較 A survey of telerehabilitation practices in speech-language-hearing therapy: a comparison of COVID-19 before, during, and after an epidemic 阿志賀大和 ¹ , 小島香 ^2,3 , 大森史隆 ⁴ , 倉智雅子 ¹ Hirokazu Ashiga ¹ , Kaori Kojima ^2,3 , Fumitaka Omori ⁴ , Masako Fujiu-Kurachi ¹ ¹国際医療福祉大学成田保健医療学部言語聴覚学科 ²浜松医科大学健康社会医学講座 ³日本福祉大学健康社会研究センター ⁴福岡歯科大学医科歯科総合病院耳鼻咽喉科 ¹Department of Speech and Hearing, School of Health Sciences at Narita, International University of Health and Welfare ²Department of Community Health and Preventive Medicine, Hamamatsu University School of Medicine ³Center for Well-being and Society, Nihon Fukushi University ⁴Department of Otorhinolaryngology, Fukuoka Dental College Hospital キーワード：言語聴覚療法 , 遠隔リハビリテーション , COVID-19 , アンケート Keyword: 言語聴覚療法 , 遠隔リハビリテーション , COVID-19 , アンケート pp.303-309

発行日 2025年3月10日 Published Date 2025/3/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530030303

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参考文献 Reference

要旨　新型コロナウイルス感染症（以下，COVID-19）の流行は言語聴覚療法の実施に大きな影響を与えた．そうした状況もあって近年では，言語聴覚療法の現場で遠隔リハビリテーションが普及してきた印象があるが，その実態は報告されていない．そこで，全国の言語聴覚士を対象に，Google Formsを用いてCOVID-19の流行前後での言語聴覚療法における遠隔リハビリテーションの実施について調査した．34都道府県の214名より回答が得られた．遠隔リハビリテーションの実施経験が「ある」者は28名のみで，所属施設は医療施設が10名と最も多かった．COVID-19の流行を機に遠隔リハビリテーションの実施は増加したが，本邦の言語聴覚療法において遠隔リハビリテーションは十分に利用・活用されていないことが明らかとなった．遠隔リハビリテーションの実施は，聴覚障害以外の幅広い領域に及んでいた．また，遠隔リハビリテーションの実施にあたって，算定における課題があることが推察された．言語聴覚士における遠隔リハビリテーションの効果を検証し，そのエビデンスを蓄積していくことは今後の課題といえる．