連載 ケースレポート
地域医療構想と病院・72
HITO病院—医療・介護DX化の先進事例
松田 晋哉
1,2,3
1福岡国際医療福祉大学
2福岡国際医療福祉大学 看護学部
3福岡国際医療福祉大学 ヘルスリサーチセンター
pp.636-642
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770850080636
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■はじめに
現在,国レベルでは経済・財政一体改革推進委員会1)において議論が継続的に行われている.この委員会には社会保障,国と地方のシステム,経済社会の活力の3つのワーキンググループとEBPM(evidence-based policy making:証拠に基づく政策立案)アドバイザリーボードが設置されており,そこでの検討内容が毎年夏に出される骨太の方針に反映される仕組みとなっている.社会保障分野では医療・介護のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が,生産性の向上,医療・介護支出の適正化のための検討課題の論点として盛り込まれている2).このような状況を受けて,2026(令和8)年度の診療報酬改定においても,DX対応に関連する項目の評価がさらに強化されている.
しかし,事前に十分に検討された設計図がなく,また現場がその必要性を理解しない状況でDX化を進めようとすると,多くの場合その事業は失敗する.地域医療再生基金を用いて鳴り物入りで始まった地域共通電子カルテの試みがほぼすべて頓挫しているのがその例である.

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