連載 アーキテクチャー×マネジメント・125
社会医療法人仁愛会 浦添総合病院
小林 健一
1
1国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部
pp.418-423
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770840060418
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■島国・沖縄における地域医療の担い手として
南北に長い沖縄本島と多くの島々からなる南国・沖縄県において,医療施設,特に救急・急性期医療を担う病院の整備は重要課題である.浦添総合病院は1981年に国道330号すぐ近くの浦添市伊祖にて130床の病院として開設して以降,地域の基幹病院として沖縄の地域医療を支えてきた(図1,2,表1).
浦添総合病院は段階的に病床数を拡大しながら,地域の基幹病院として救急医療をはじめ総合的な機能充実を図ってきたが,2009年には社会医療法人となり公益性の高い医療を提供している.沖縄では離島を多く抱える地理的条件のためドクターヘリの効果的運用が求められるが,当病院は2008年よりドクターヘリの基地病院として沖縄県のドクターヘリ運航を支えており,地域における急性期医療の最後の砦として大きな役割を果たしてきた.

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