報告
病院における共同購入への期待
西川 隆久
1
1全国健康保険協会本部(前・国立病院機構,企画経営部)
キーワード:
病院内の合意形成
,
価格と量の可視化
,
病院と院内物流管理業者の協調による業務合理化
Keyword:
病院内の合意形成
,
価格と量の可視化
,
病院と院内物流管理業者の協調による業務合理化
pp.386-389
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770840050386
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要旨
病院は,多額で多種類の物品の購入費があることから,これらを標準化して種類数を絞った上で,複数の病院と共同購入することにより費用削減などを図っている.物品のうち医療材料については,医薬品や医療機器に比べると,標準化・共同購入の取り組みは少ない.
背景には,医療従事者間の合意形成が難しいことの他,SPD(院内物流管理)業者に医療材料の購入業務を委託している病院で,当該業者との合意形成が難しいことがある.
近年,人手不足となり,病院,院内物流管理業者に対し,業務省力化のための相互協調が求められるようになってきた.一方,医療材料の購入データの詳細が可視化されるようになり,合意形成が行いやすくなってきた.大口購入者として共同購入することは,量的な安定確保,そしてパンデミックの備えにも資する.
今後,医療材料の標準化・共同購入を進められていくことが期待される.

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