Japanese
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特集 感染により生じるがんの制御と展望
Ⅲ.細菌・寄生虫感染によるがん
ピロリ菌除菌による胃がんの制御はどこまで可能か?
To what extent can stomach cancer be controlled by the eradication of Helicobacter pylori?
浅香 正博
1
Asaka Masahiro
1
1カレス記念病院
キーワード:
胃がん予防
,
H. pylori除菌
,
胃がん撲滅
,
ピロリ菌感染胃炎
Keyword:
胃がん予防
,
H. pylori除菌
,
胃がん撲滅
,
ピロリ菌感染胃炎
pp.342-347
発行日 2026年8月15日
Published Date 2026/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310770040342
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1983年のHelicobacter pylori(ピロリ菌)の発見1)以来,この細菌と胃炎,胃がんの関わりが次第に明らかになってきた。1994年,世界保健機関(World Health Organization;WHO)の国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer;IARC)はピロリ菌をdefinite carcinogenに指定した2)。それを受けて世界各国で除菌により,胃がんの予防が可能か否かを検討する臨床試験が計画されたが,対象からの胃がんの発生率が極めて低いため,統計学的に解析可能な報告はほとんどみられなかった。
2008年,日本で行われた多施設無作為臨床試験により,ピロリ菌除菌が早期胃がん患者の内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;EMR)後の二次胃がんの発生を約3分の1に抑制することが明らかになり3),胃がん予防におけるピロリ菌除菌の有用性が証明された。しかしながら,除菌により胃がん発生は減少するものの,完璧に抑制できないことも同時に明らかになった。したがって,胃がんで亡くならないためには除菌後も定期的な経過観察は必要になる。つまり,日本から胃がんを撲滅するためには,除菌による一次予防と検診による二次予防をどのように組み合わせるかが最も重要になってきた。

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