臨床検査のピットフォール
非典型的な性状を示すサルモネラ菌の検査法
渡部 雄大
1
,
工藤 兼司
1
1札幌臨床検査センター株式会社細菌検査部細菌検査課
pp.1073-1075
発行日 2026年10月1日
Published Date 2026/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540101073
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はじめに
サルモネラ菌は食用肉や鶏卵の摂取による細菌性食中毒の原因菌として分離される公衆衛生上重要な菌であり,大きくチフス性サルモネラ菌と非チフス性サルモネラ菌に分けられる.臨床で多く分離される非チフス性サルモネラ菌の一般的な生化学的性状としては,乳糖非分解,硫化水素産生,クエン酸塩利用能陽性などが挙げられる.分離には,選択培地としてサルモネラ・シゲラ寒天培地(Salmonella-Shigella agar:SS寒天培地),DHL寒天培地(deoxycholate-hydrogen sulfide-lactose agar)が使用される.しかしながら,臨床検体からは典型的な性状を示さないサルモネラ菌や,選択培地に発育しないサルモネラ菌が分離されることもある.本稿では,非典型的なサルモネラ菌として分離された2菌種について紹介する.

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