技術講座 血液
—step up編—HIT/抗PF4抗体疾患の診断
安本 篤史
1
1北海道大学大学院医学研究院内科系部門内科学分野血液内科学教室
pp.11-17
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540010011
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Point
●ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)はヘパリンが原因で血小板減少と血栓症を生じる疾患ですが,ヘパリン以外でも同様の病態が生じ,抗PF4抗体疾患と呼ばれます.
●HITはHIT抗体,抗PF4抗体疾患は抗PF4抗体を検出することで診断となりますが,抗PF4抗体は酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)でしか検出できません.
●ラテックス免疫比濁法(LIA)と化学発光免疫測定法(CLIA)は自動測定機器で測定できますが,イムノクロマト法(ICA)は測定機器を必要としないのでどこでも測定可能です.
●機能的検査は確定診断に必須ですが,臨床研究に登録する以外での測定は困難です.

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