書評
—宿谷 賢一 編—見て学ぶ 一般検査学アトラス—外観検査から顕微鏡検査まで
坂本 秀生
1
1神戸常盤大学/医療検査学
pp.1611
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620101611
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『見て学ぶ 一般検査学アトラス—外観検査から顕微鏡検査まで』を手にした際,鮮明な画像が整然と満載された本が世に出る喜びを感じた.手に取っていただければ実感できるが,本書には1,203枚もの豊富な画像が鮮明に掲載され,それぞれの色合いがきわめて「本物」に近いからである.
一般検査では尿の外観観察から始まり,尿沈渣観察として尿中成分の判別が重要である.教科書などの成書で外観の表現として「乳白色〜白濁」と記載されることもあるが,初学者や慣れない者には,どのような色かイメージしがたい.本書は一般検査業務の流れに沿い,採尿カップ上部から撮影した多様な外観写真がまるでアートの作品のように掲載され,それぞれの色調や特徴が画像とともに簡潔に説明されている.

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