増刊号 総合力で対応するEmergency/Intensive Care Medicine
第4章 内科医が一般病棟・ERで出合いうる疾患
26 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
片岡 惇
1
1練馬光が丘病院総合救急診療科集中治療部門
キーワード:
急性呼吸窮迫症候群
,
ARDS
,
VALI
,
肺保護換気
,
腹臥位療法
,
P-SILI
Keyword:
急性呼吸窮迫症候群
,
ARDS
,
VALI
,
肺保護換気
,
腹臥位療法
,
P-SILI
pp.182-188
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620040182
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POINT
●急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は「何らかの傷害による肺の病的反応」であり,原因は何かを考えること,そして両側肺浸潤影をきたす他疾患と鑑別することが重要である.
●ARDSの多くは重度の低酸素血症から人工呼吸管理を要することが多いが,人工呼吸器関連肺傷害(VALI)を防ぐために肺保護換気を徹底することが重要である.
●P/F比≦150 mmHgの重度のARDSの場合は,長時間の腹臥位療法を施行する.
●自発呼吸による肺傷害(P-SILI)を起こさないために,患者があえぐような呼吸をしていないか,自発呼吸をモニタリングする.

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