書評
—塩尻 俊明 監修 杉田 陽一郎 執筆—病態生理と神経解剖からアプローチする—レジデントのための神経診療
舩越 拓
1
1東京ベイ・浦安市川医療センター救命救急センター
pp.116-117
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620010116
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救急外来・一般内科外来は,ふらふらする,力が入らない,めまい,しびれ,などの愁訴に溢れており,神経疾患を考えない日はありません.当院ではそのなかから抗NMDA受容体脳炎,Guillain-Barré症候群などさまざまな疾患が明らかになる過程を目の当たりにできますが,そんな診療の先頭に立つ脳神経内科医が本書を上梓した杉田陽一郎先生です.
しかしそもそも神経診療を苦手とする救急医・一般内科医は少なくないでしょう.苦手と思って避けていると上達しない→できるようにならない→避ける→上達しない,という悪いループから抜け出せなくなってしまいます.そもそも髄膜炎と脳卒中のみ意識していれば大丈夫,ややこしい脳神経内科の疾患が好きだったら救急医になってないよ,という声も聞こえてきそうです.とにかく苦手意識が強いんですよね.
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