特集 未来型デジタル健康活躍社会の到来と日本版看護診断
Ⅰ 未来型デジタル健康活躍社会と看護診断の活用
医療DXの進展と新たな看護実践のあり方
佐藤 正美
1
1東京慈恵会医科大学医学部看護学科
pp.508-511
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002283700580060508
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序論
DX時代の看護実践への問いかけ
近年,わが国において医療DXの推進は国策として急速に展開されている註1。AIを活用した画像診断や救急搬送患者の迅速な受け入れを可能とするための連携など,ニュースなどでも耳にすることが増えた。このような動向は,確かに診療の効率化や安全性の向上に資するものである。しかし一方で,ケアの本質をどのように維持し発展させるのかという看護の課題を突きつけている。本稿では,DXの進展が臨床現場の看護実践にいかなる変革をもたらし得るかを論じる。なお筆者は看護情報学や看護管理学の専門家ではなく,以下は実践経験に基づく考察である。

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