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Rinsho Hifuka Volume 79, Issue 3 （March 2025）

臨床皮膚科 79巻3号（2025年3月発行）

Japanese English

症例報告

右臀部に生じたpoikilodermatous plaque-like hemangiomaの1例 A case of poikilodermatous plaque-like hemangioma of the right buttock 藤井楓子 ¹ , 森裕美 ¹ , 池田衡平 ² , 桑本聡史 ² , 吉田雄一 ¹ Fuko FUJII ¹ , Hiromi MORI ¹ , Kohe IKEDA ² , Satoshi KUWAMOTO ² , Yuichi YOSHIDA ¹ ¹鳥取大学病院皮膚科 ²鳥取大学病院病理診断科・病理部 ¹Departoment of Dermatology, Tottori University Hospital, Yonago, Japan ²Departoment of Pathology, Tottori University Hospital, Yonago, Japan キーワード： poikilodermatous plaque-like hemangioma , 弾性線維の減少 , 臀部・下肢 Keyword: poikilodermatous plaque-like hemangioma , 弾性線維の減少 , 臀部・下肢 pp.223-227

発行日 2025年3月1日 Published Date 2025/3/1

DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730790030223

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要約　87歳，女性．2年前から右臀部に紅色局面を自覚していた．ステロイド外用薬による治療を受けたが，改善せず当科を紹介され受診した．右臀部に表面がやや萎縮したような紅色から紫紅色の局面があり，部分的に隆起していた．ダーモスコピーではきめ細かい血管拡張が見られ，しわの方向にそって一定の方向に走行していた．病理組織学的には真皮の上層に小型の脈管が増加し帯状に分布していた．EVG染色では病変部間質の弾性線維が減少・消失していた．Poikilodermatous plaque-like hemangiomaと診断した．Poikilodermatous plaque-like hemangiomaは近年新しく定義された血管腫の稀な組織型の1つである．高齢者の臀部，下肢などに自然経過の緩徐な萎縮性の紫紅色局面を認めた場合，本疾患を鑑別の1つとして外科的切除を含め，治療方針を決定していく必要がある．