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診療ガイドラインに沿った

肝癌治療の要点と盲点

肝癌治療の要点と盲点
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筆頭著者 高山 忠利 (編)

文光堂

電子版ISBN

電子版発売日 2022年11月7日

ページ数 434

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-8306-1885-7

印刷版発行年月 2013年3月

DOI https://doi.org/10.50936/9784830618857

書籍・雑誌概要

肝癌診療の現場では,「肝癌診療ガイドライン」が広く利用されているが,それだけでは解決できないケースにも遭遇する.例えば,治療アルゴリズムで推奨治療が複数記されている場合いずれを選ぶべきか? 腫瘍数・径,肝障害度というアルゴリズムの決定因子以外の条件はどの程度考慮すべきか? エビデンスが十分には確立していない治療は,どのように実践すべきか? 本書は,そのような実臨床における様々な疑問に明快に答える一冊.

目次

I.肝癌治療選択のKnack & Pitfalls
 1 .肝癌診療ガイドラインの意義
 2.肝癌診療ガイドラインの評価
 3.肝癌治療アルゴリズムの解説
 4.アルゴリズム構成因子の診断と評価
 (1)腫瘍数の診断
  ①外科での方法
  ②内科での方法
  ③実地での留意点
   a) EOB造影MRIの意義
   b) どこまでが治療対象か?
 (2)腫瘍径の診断
  ①外科での方法
  ②内科での方法
  ③実地での留意点
 (3)血管侵襲の診断
  ①外科での方法
  ②内科での方法
  ③実地での留意点
   a) dynamic CTの役割
   b) 経動脈性造影CTの有用性
   c) 血管造影を施行しない場合
 (4)肝障害度の評価
   ①標準的な方法
   ②実地での留意点
    a) ICG試験は必須か?
    b) 利尿剤投与時の腹水評価は?
    c) 分岐鎖アミノ酸内服時のアルブミン値
    d) 核酸アナログ内服時の肝障害度
 5.アルゴリズムに沿った治療方針 (Case study)
  (1)肝障害度A,B & 単発
   ①肝切除を選ぶ場合
    内科からの異論・反論
   ②RFAを選ぶ場合
    外科からの異論・反論
  (2)肝障害度A,B&2,3個&3cm以内
   ①肝切除を選ぶ場合
    内科からの異論・反論
   ②RFAを選ぶ場合
     外科からの異論・反論
  (3)肝障害度A,B&2,3個&3cm超
   ①肝切除を選ぶ場合
    内科からの異論・反論
   ②TACEを選ぶ場合
    外科からの異論・反論
  (4)肝障害度A,B&4個以上
   ①TACEを選ぶ場合
    他施設からの意見
   ②HAICを選ぶ場合
     他施設からの意見
 6.考慮すべき他の条件
  (1)腫瘍条件
   ①腫瘍形態
   ②腫瘍マーカー
   ③腫瘍局在
   ④肝外転移
  (2)患者条件
   ①年齢
   ②Performance status
   ③合併症
  (3)術前治療
   ①胃・食道静脈瘤治療
   ②脾摘出・脾動脈塞栓
II.再発肝癌治療選択のKnack & Pitfalls
 (1)単発再発
 (2)多発再発
 (3)局所再発
 (4)血管侵襲
 (5)肝外転移
 (6)肝機能悪化
III.肝癌治療実践のKnack & Pitfalls
 1.肝切除
 (1)肝切除の fundamental
 (2)肝切除のpractice
   ①手技のエッセンス
    a) 肝実質離断
    b) 肝離断デバイス
    c) 術中超音波
    d) 系統的亜区域切除
    e) 腹腔鏡下左葉切除
    f) 腹腔鏡下右葉切除
   ②適応と禁忌
   ③合併症とその対策
   ④治療困難例
    a) 高度脈管侵襲
    b) 多発肝癌
    c) 破裂肝癌
    d) リンパ節転移
 (3)肝切除のoutcome
 2.RFA
 (1)RFAのfundamental
 (2)RFAのpractice
   ①手技のエッセンス
    a) モノポーラ電極
    b) 展開針
    c) クールチップ針
    d) バイポーラ電極
   ②適応と禁忌
   ③合併症とその対策
   ④治療困難例
    a) Bモード上の検出困難
    b) 造影超音波の活用
    c) fusion imageの活用
    d) 3Dシミュレーション
  (3)RFAのoutcome
 3.TACE
 (1)TACEのfundamental
 (2)TACEのpractice
   ①手技のエッセンス
    a) アプローチとカテーテル選択
    b) リピオドール
    c) ビーズ
    d) 抗癌剤
    e) 最適な塞栓範囲
   ②治療目的
   ③適応と禁忌
   ④治療困難例
 (3)TACEのoutcome
 4.肝移植
 (1)肝移植のfundamental
 (2)肝移植のpractice
   ①移植前検査
   ②左葉グラフト
   ③右葉グラフト
   ④免疫抑制剤と拒絶時対応
   ⑤脳死肝移植の現実
 (3)肝移植のoutcome
 5.化学療法
 (1)低用量FP療法
 (2) 5-FU併用インターフェロン
 (3)分子標的薬
 6.放射線治療
 (1)定位照射
 (2)陽子線
 (3)重粒子線
IV.肝癌治療成績向上のKnack & Pitfalls
 1 .治療の質を支える病理
 2.サーベイランスと発癌制御
 (1)腫瘍マーカー
 (2)バイオマーカー
 (3)背景肝の治療
 (4)インスリン抵抗性改善
索引

●Current issue  門脈侵襲肝癌への対応
●Current issue  肝癌術後長期生存の条件
●Current issue  肝癌切除後の再発予防は必要か?
●Current issue  肝癌RFA後の再発予防は必要か?
●Current issue  肝切除の3Dシミュレーション
●Current issue  早期肝癌治療のリードタイム
●Current issue  TACEをRFAに先行させるべきか?
●Current issue  AFP-L3分画の意義
●Current issue  肝移植へのbridging therapy
●Current issue  改正臓器移植法で変化したこと
●Current issue  肝癌の発生とインスリン抵抗性
●Current issue  nonBnonC肝癌の切除成績
◎Technical advice 門脈塞栓の実際
◎Technical advice 複雑な肝切除
◎Technical advice 血管合併切除・再建
◎Technical advice ICG蛍光下肝切除
◎Technical advice RFA穿刺のコツ
◎Technical advice 焼灼法の使い分け
◎Technical advice 破裂肝癌へのTAE