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救急現場の精神科診療 若手医師が悩んだ症例から学ぶ58例

救急現場の精神科診療 若手医師が悩んだ症例から学ぶ58例
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筆頭著者 久村 正樹 (編著)

埼玉医科大学 総合医療センター救急科

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2021年11月29日

ページ数 152

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7653-1883-9

印刷版発行年月 2021年11月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765318839

書籍・雑誌概要

救急現場で働く若手医師や研修医向けに、救急現場で出会う精神疾患を抱えた患者の診断・診察方法を紹介した参考書。

対応に悩むことが多い精神科救急、ケーススタディより臨床の糸口を掴もう!

精神科救急は生命に直結することが自殺企図などの一部例外を除いて少ないですが、対応を間違えると外来から帰宅した患者の再度の救急搬送や救急外来のリピーターを生み出してしまうなど、後から問題となる場合が少なくありません。
こうした後から問題となることを避けるためには、まず精神科の患者に対応する際の法律や精神科救急システムの知識、どのようなことを心がけると良いかというコツを知ることが必要不可欠です。

本書では、58症例をもとに救急医が出会うであろう対応が難しい症例や後から問題となる可能性が高い症例を精神科医である著者がどう対応すればよいか、どのようなことを意識するとよいかをQ&A方式で解説しています。

本書通じて、精神科救急で必要な知識の習得と、コツを知り、より良い精神科救急を目指しましょう。

目次

はじめに
Q1.希死念慮のある患者を、ただちに精神科へ紹介しなくても良い場合はあるか?
Q2.自殺企図患者は、また自殺を試みる可能性があると考えてよいか?
Q3.再企図の危険性が高い自殺企図患者の見分け方はあるか?
Q4.致死性の低い自殺企図手段であれば、再企図の危険性は低いと考えてよいか?
Q5.リストカットや過量内服を繰り返すパーソナリティ障害患者が、本当に自殺することはないか?
Q6.精神科のない病院でも自殺企図患者を受け入れてよいか?
Q7.入院での身体治療が必要にもかかわらず退院を希望する自殺企図患者にできることはあるか?
Q8.自殺企図後なのに、スッキリしていて元気そうにみえる。精神科への相談は不要か?
Q9.夜間休日に救急外来を受診した患者の精神疾患を疑ったら、精神科受診は平日昼間まで待ってよいか?
Q10.精神科治療が必要な患者が精神科受診を拒否する場合、受診させる方法はあるか?
Q11.かかりつけへの受診を拒む精神科患者を、患者が希望する施設へ紹介してよいか?
Q12.精神科主治医に受診を拒まれて救急外来を受診した精神科患者を、主治医以外に紹介してよいか?
Q13.身体疾患が完全に否定できていなくても、精神科へ紹介してよいか?
Q14.興奮している患者に鎮静薬を使用してよいか?
Q15.精神疾患、認知症で判断能力が十分ではない患者への医療処置は同意がなくても可能か?
Q16.自傷行為であれば必ず精神科入院となるか?
Q17.うつ病に罹患した患者が酩酊状態で暴れている。措置入院はできるか?
Q18.認知症患者の入院先は精神科でよいか?
Q19.薬物使用が疑われる患者の薬物検査を同意なく行ってよいのか?
Q20.薬物検出キットで違法薬物の使用が疑われた。警察に通報すべきか?
Q21.保護を拒否する被虐待患者を帰宅させてよいのか?
Q22.精神症状のため興奮している患者からの暴力を受けた。仕方ないと我慢するべきか?
Q23.過換気症候群の患者を精神科に受診させずに帰宅させてよいか?
Q24.精神科では患者に病名を患者に告げないことはあるか?
Q25.断酒をする気がない患者に、精神科への受診を勧めても意味がないか?
Q26.幻聴や妄想を訴えている患者に同意を求められた。きっぱりと否定してよいか?
Q27.患者が話をできる状態であれば、かかりつけ精神科からの診療情報提供書は不要か?
Q28.昏迷状態は精神疾患によるものと断定してよいか?
Q29.統合失調症患者が幻視を訴えて混乱状態を呈している。精神科への入院の方針でよいか?
Q30.患者の不眠の自覚だけで睡眠薬を処方してよいのか?
Q31.心的ストレスに反応している患者に、抗不安薬を処方してよいのか?
Q32.救急外来で摂食障害患者を診るガイドラインはあるのか?
Q33.緊急性が低い病態で頻回に救急車を呼ぶ患者に、救急車の要請を控えるよう伝えてもよいか?
Q34.うつ病患者が抑うつ気分を訴え受診した。抗うつ薬を処方してよいか?
Q35.昏迷状態を呈している患者への対応は、覚醒するまで待つだけでよいか?
Q36.薬物過量内服により意識障害を呈している場合、覚醒するまで精神科受診させなくてよいか?
Q37.身体疾患で入院した精神疾患の患者の向精神病薬を中止してよいか?
Q38.悪性症候群では、向精神病薬はすべて止めてよいか?
Q39.アルコール依存症の治療を中断している患者が身体的な問題で入院した。離脱予防は必ず始めるべきか?
Q40.自殺企図患者が身体疾患で一般病棟に入院する時、家族の付き添いは必須か?
Q41.暴言・暴力で目を離せない患者は、すぐに警察通報してよいか?
Q42.低活動性せん妄患者の食欲を亢進させる方法はあるか?
Q43.認知症患者がせん妄になった場合、見分ける方法はあるか?
Q44.せん妄を予防するために静かな部屋に移動させた。医療行為として正しいか?
Q45.向精神病薬服用中の患者が急に落ち着かなくなった場合、抗不安薬を使用してよいか?
Q46.認知症患者が不満を訴えている。BPSDとして薬物で鎮静してよいか?
Q47.医師から、入院すると認知症が進むと説明された。医学的に正しいか?
Q48.過労、うつ状態の患者に抗不安薬を内服させて仕事を継続させてもよいか?
Q49.仕事ぶりに問題のないうつ病社員患者の仕事を継続させてもよいか?
Q50.「うつ病は治ります」と説明してもよいのか?
Q51.うつ病患者に薬物を使用しない場合はあるか?
Q52.体調の悪い従業員との面接で、本人の訴えを聞くこと以外にできることはあるか?
Q53.自殺、自傷行為のリスクの高い医療スタッフを見分けられるか?
Q54.双極性障害で体調不良の患者に仕事を休ませたり、仕事量、負荷を減らしたりすることは有用か?
Q55.病気で仕事ができないのか、怠けて仕事をしていないのかの判断は可能か?
Q56.メンタル不調の患者では、本人の訴えのみを根拠に評価をしてよいのか?
Q57.カウンセリングに副作用はあるか?
Q58.訴えの多い患者の話を、時間をかけて聞いた。医療行為として正しいか?

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