書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。

検索

カテゴリから選ぶ

エキスパートが疑問に答える ワクチン診療入門

エキスパートが疑問に答える ワクチン診療入門
本文を見る
  • 有料閲覧

筆頭著者 谷本 哲也 (編著)

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2021年6月14日

ページ数 224

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7653-1825-9

印刷版発行年月 2020年7月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765318259

書籍・雑誌概要

新型コロナウイルス感染症・インフルエンザなどの流行で、感染症やワクチンに対する関心が高まっています。近年、ワクチン開発は進んでおり、以前、小児科向け領域だったワクチンは、現在、小児用のみならず成人用のワクチンも導入され、乳幼児期から青少年期、成人・老年期というライフサイクルの中でワクチンを活用すべきだと考えられるようになりました。そのため、ワクチンの基本的知識は、一部の専門家のみならず、医療に関わる全ての者が持っておくことが望ましい時代になってきています。

本書は、感染症を予防するワクチンの臨床医学的な側面を中心に、初学者向けに簡潔にまとめた入門書です。基本的な制度などワクチンを扱う上で欠かせない社会的な背景やワクチン接種の臨床に関わる実務、そして、20種以上の感染性疾患を予防する各種ワクチンについて解説しました。また、各テーマでは、臨床上よくある代表的な疑問点を設定し、根拠となる制度や論文の出典を示しつつ解説をしています。知っておくべき重要な制度やエビデンスもわかり、ワクチン臨床の最前線をざっと見渡せるような内容です。

本書を読んだ後は、ワクチンの利点・欠点をバランスよく捉え、医学的なことばかりでなく、社会的・歴史的な背景も踏まえた上で、ワクチン臨床ができるようになります。医師やレジデント、そして、看護師、薬剤師にも、ワクチンの世界への入り口として、役立つ1冊です。

目次

第1章 ワクチン総論
a.予防接種制度の概要
b.日本の予防接種行政の課題
c.予防接種法の歴史
d.ワクチンの開発と承認審査、国家検定
e.ワクチンの作用機序と含有成分
f.ワクチンの有害事象と副反応
g.ワクチンによる健康被害救済制度
h.医師からみた反ワクチン運動
i.非医療者からみた反ワクチン運動
j.非専門家が抱えるワクチンに関する懸念への対応:文化人類学の視点から
k.ワクチンとPersonal Health Records(PHR)

第2章 ワクチン接種の実際と渡航外来
a.成人の予防接種スケジュール
b.小児の予防接種スケジュール
c.妊娠前・妊娠中のワクチン
d.がん・免疫不全など特殊疾患におけるワクチン接種
e.ワクチン接種方法の実際
f.接種オペレーションの実際
g.ワクチンの集団接種、企業対応、メディア報道
h.アレルギー患者への接種、副反応とその対応
i.グローバルヘルスとワクチン
j.渡航外来総論
k.クリニックにおける渡航外来の実際
l.総合病院における渡航外来の実際
m.渡航外来と米国のワクチン事情

第3章 疾患別各論
a.破傷風
b.百日咳・ジフテリア
c.日本脳炎
d.狂犬病
e.ポリオ
f.結核
g.A型肝炎
h.B型肝炎
i.インフルエンザ菌b型(Hib)感染症
j.肺炎球菌感染症
k.髄膜炎菌感染症
l.麻しん・風しん・おたふくかぜ(MMR)
m.水痘・帯状疱疹
n.ロタウイルス感染症
o.ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症
p.インフルエンザ
q.黄熱
r.腸チフス

おわりに
主要参考文献・ウェブサイト
渡航外来におけるワクチン接種スケジュール表の例
INDEX
執筆者一覧(五十音順)

Column
天然痘のワクチンの歴史
世界でのワクチン開発の歴史年表
がんワクチン
感染症による就業制限
海外渡航歴のある患者へのアプローチ
ワクチンの個人輸入
海外で既承認のその他のワクチン
VPDsを扱ったフィクション・ノンフィクション
VPDsの国内アウトブレイク