書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。
医療AIの夜明け -AIドクターが医者を超える日-
筆頭著者 岡田 正彦 (著)
オーム社
電子版ISBN
電子版発売日 2020年3月23日
ページ数 256
判型 四六
印刷版ISBN 978-4-274-22433-1
印刷版発行年月 2019年12月
書籍・雑誌概要
45年以上医療とAIに携わってきた医学博士が、医療AIがどう発展してきて、これからどうなるかを解説!
AIが発展すると、私たちの体を医師が診るのか、AIが診るようになるのかといった議論がわき起こっています。
すでに心電図やレントゲン、介護などの分野でAIが導入されているのです。過去から現在にかけての医療AIの発展や、世界でどうAIが導入されているのかを知ることで、「いつAIは医者を追い越すのか?」「AIは医者より信頼できるのか?」といった疑問が解決します。AIの発展を妨げる個人情報や電子カルテ、人の心の問題にも触れながら医療AIについて解説します。
目次
はじめに
第1章 まずは知っておきたい脳とAIの深い関係
AIは医療の救世主となるのか
ヒトの脳とAIの関係
AIを理解するために、脳を詳しく知る
小脳は正しい動作を学んでいる
学習内容を想定していないからこそ応用が利く
脳に入る情報の洪水を抑えるからくり
小脳の3つの働き
脳科学者が考えたAIの原点とは?
AIの基本形
進化するAI
現代のAIはどうやって答えを導き出すのか
なぜAIには多数のデータが必要なのか?
AIを支える偉大な技術
人間の気持ちをプログラミングで考えてみる
複雑な人間の感情はプログラミングできるか?
第2章 コンピュータで病気の診断はできたのか?
そもそも医師の診断は正しいのか
あまりにも誤診が多い理由
かなり大きい肺がんが28%も見逃されている
誤診回避のためのコンピュータ診断は成功したのか?
心電図のコンピュータ診断は大成功
コンピュータ診断の信頼性
AIから見た波形と画像の違い
なぜコンピュータ診断は普及しなかったのか
第3章 AIは人間より正しい診断ができるのか?
たった20年で医療を激変させた「エビデンス」とは?
技術の進歩が医療を後退させた
情報が詰まった電子カルテにAIを組み込む試み
前立腺がんの予測はできても問題山積みの電子カルテ
電子カルテのデータから合併症を予測するAI
AIで心不全が予測できるように
AIで近視を予測する試みが中国で
AIが心電図の新しい活用法を発見
寿命を予測するAI
画像診断への応用が進んでいる
レントゲン写真から肺炎の診断
米国の組織が10万枚ものレントゲン写真を大公開した謎
がんのAI診断は進んでいるのか
第4章 治療はAIロボットがするようになるのか?
AIソフト「ワトソン」
AIドクターが酷評される
統計と経験、優れているのはどっち?
AIの根幹、言葉の理解
マスコミをにぎわせたニュースの真相は?
肺がんが多い理由
がんのCT画像
胃がん手術後の経過を予測する
命の瀬戸際でAIによるサポートが大成功
チャットボットで心の病を癒す
AI「テス」がうつ病を救うかもしれない
テス利用者の86%は満足した
チャットボットで認知行動療法
第5章 介護、リハビリ、看護、そして予防におけるAIの応用
介護の現状
数値化が介護保険の出発点となった
介護の実務は数値化が難しい
介護ロボットとAIの違い
認知症の介護にAIコーチを期待する
AIのリハビリ指導
ナースの仕事にAIは役立つか
病気予防とAI
肥満が多い町の特徴を衛星画像で割り出す
データによる生活習慣病のリスク分析
予防の方法もAIが教えてくれる
AIによる禁煙指導
第6章 個人情報がAIの未来を決める
医療データの宝庫「カルテ」はだれのもの?
医学研究にブレーキをかけた過剰な個人情報保護
プライバシーはすでにない?
あなたの日常はだれかに監視されている
個人情報は思わぬところで利用されている
ヨーロッパは個人情報を徹底的に守り抜く
個人情報が使えないと医学研究は進まない
医療のビッグデータに関する倫理規定
医療とAIの発展を邪魔している法律の改正がカギ
プライバシー保護と医療の進歩は相反する
第7章 AI医療の未来を考える
AI医療の現状と展望
ロボット手術は未来に期待
AIが誤診をしたときの責任は?
AIに活躍してほしい状況
世界の人々はAI医療に期待を寄せているのか?
医療の本質は「心」にある
心の仕組みは哲学にその答えがあった
ある脳科学者が考えた脳と心
科学への信頼が揺らいでしまった出来事
脳とコンピュータの違い
コンピュータでできること、できないこと
医療用AIに求めたい能力
DNAは複雑すぎて再現できない
AIが医者の能力を超える日
おわりに
参考文献
索引