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知覚に根ざしたリハビリテーション
実践と理論
筆頭著者 樋口 貴広 和泉 謙二 真下 英明 種村 留美 (監修・編集)
シービーアール
電子版ISBN
電子版発売日 2020年5月25日
ページ数 264
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-908083-17-4
印刷版発行年月 2017年5月
書籍・雑誌概要
知覚というキーワードで「生態心理学」と「認知科学・神経心理学」という近接領域の考え方を学べる一冊。両者の考え方に基づく豊富な臨床実践とその理論的な解説を通じて、新たな視点を手に入れることができます。
知覚に根ざしたリハビリテーションには柔軟な運動調整能力の再獲得が不可欠。
いかにして体幹の柔軟性を引き出すか、実践的なアイディアや創意工夫が満載!
こんな疑問におススメ!
★歩行中に足元に視線が向きがちな患者に効果的なアプローチとは?
★強い恐怖感から身体を固めてしまう患者にどう対処するか?
★摂食・嚥下のリハに舌の触覚やにおいを生かすには?
★オムツ着用時、座面はどのように知覚されているのか? 座位姿勢の安定に与える影響は?
★手すりの存在がリハの妨げになっていないか?
目次
はじめに
概説
Chapter 1 知覚に根ざした運動制御・学習の考え方
Ⅰ 一貫した動作結果を生み出す運動の柔軟性
Ⅱ 知覚と運動の考え方
Ⅲ 運動の調整能力
Ⅳ 環境の役割
実践編1 生態心理学的アプローチ
Chapter 2 知覚を重視したADL の支援
Ⅰ ADLを支援するための3つの視点
Ⅱ ADLの介入例
Chapter 3 道具や環境の違いにおける身体反応の変化―生活動作に対する介入を中心に―
Ⅰ 道具を使用する
Ⅱ 道具操作に対する臨床実践
Ⅲ 生活空間への適応
Chapter 4 摂食・嚥下機能への外・内環境からのアプローチ
Ⅰ 食事動作の基礎的知識
Ⅱ 食事に対する姿勢と環境
Ⅲ その他の知覚情報が与える影響
Chapter 5 高齢者に対する生態心理学概念を用いた取り組み
Ⅰ 高齢者におけるフレイルの問題
Ⅱ 支持面知覚とダイナミックスタビライゼーション
Ⅲ 座位姿勢とバランス戦略
Ⅳ 基本動作を考える
Chapter 6 中枢神経疾患に対する身体と環境の知覚に視点をおいたアプローチ
Ⅰ 中枢神経疾患における身体と空間の認知
Ⅱ 基本動作を行う環境―容易に動ける環境の設定
Ⅲ 環境との適応に配慮した自宅環境設定
Chapter 7 運動器疾患に対する生態心理学的アプローチ―クラインフォーゲルバッハの運動学を踏まえて―
Ⅰ 生態心理学的概念に基づき運動器疾患を評価するための基本的な背景
Ⅱ 生態心理学的概念に基づく評価の実際
Ⅲ 支持面情報を得やすくするためのパーキングファンクションへの誘導
Ⅳ ダイナミックスタビライゼーションの評価とアプローチ
Ⅴ 自己組織化された歩行を導き出すアプローチの検討
Ⅵ 症例呈示と治療的アプローチの概念
Chapter 8 生態学的π値の測定からみたリハビリテーション
Ⅰ 生態心理学と出会う
Ⅱ 日常生活における環境
Ⅲ 生態学的π値
Ⅳ 生態学的π値からみた片麻痺者の特徴
実践編2 認知科学的・神経心理学的アプローチ
Chapter 9 多感覚相互作用と立位姿勢制御
Ⅰ 多感覚相互作用と立位姿勢制御
Ⅱ 多感覚相互作用と立位姿勢制御の臨床評価
Ⅲ 感覚(再)組織化のための治療戦略
Chapter 10 認知科学的視点からみた手の行為の学習
Ⅰ 手は認識器官である
Ⅱ 手の行為の学習を支える認知科学的視点
Ⅲ 認知科学的な視点を考慮したリハビリテーションの実際
Chapter 11 高次脳機能障害と身体表象
Ⅰ 頭頂葉の神経心理学と身体表象の操作
Ⅱ 左頭頂葉損傷における自己表象障害の捉え方
Ⅲ 右頭頂葉損傷事例における自己表象障害の捉え方
Ⅳ 事例を通した理解
Chapter 12 統合失調症,自閉症スペクトラム障害における身体イメージの障害と介入
Ⅰ 統合失調症における身体イメージの障害と介入
Ⅱ 自閉症スペクトラム障害における身体イメージの障害と介入
理論編
Chapter 13 生態心理学的アプローチの基礎
Ⅰ 本章の位置づけ
Ⅱ ギブソンの知覚理論―基本的な考え方
Ⅲ ベルンシュタインの運動理論―基本的な考え方
Chapter 14 認知科学的アプローチの基礎
Ⅰ 情報の入力と運動
Ⅱ 歩行中の視線位置
Ⅲ 上肢リーチング動作の学習―フィードバック誤差学習モデル
Ⅳ 入力情報に対する評価―その他の章との関連
おわりに