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リハビリテーション的障害論

そもそも障害ってなんだ

リハビリテーション的障害論
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筆頭著者 加賀谷 はじめ (著)

シービーアール

電子版ISBN

電子版発売日 2020年5月25日

ページ数 170

判型 四六

印刷版ISBN 978-4-908083-08-2

印刷版発行年月 2015年12月

DOI https://doi.org/10.32208/9784908083082

書籍・雑誌概要

「障害」をいわゆるただのインペアメントと捉える専門職はもはやいないであろう。しかし、ともすれば機械的に関連づけて、その軽減のための技術の修練に専心する真面目なセラピストも少なくない。本書は「障害」がそのような物理的法則に規定されるものでなく、意思と感情と知性をもった人間特有のものであり、この問題に取り組むことは人間存在そのものの本質的考察と決して切り離すことができないものだとして、その本質的側面について考察する。例えば「障害」をつくっているのは、社会であり、環境であり、技術であると。その他、比較の対象とされること、あるいは告げるものとしての他者の存在、さらには「障害」の構造と関連づけて「障害」の外在性、内在性、全体性という面にも言及している。
セラピストとしての豊富な実践経験と当事者の方の実例や書物を例に挙げ、リハビリテーションとは何か、そもそも専門職はどうかかわるべきかについて提言する。

目次

まえがき
はじめに

第一章 「障害」を考える糸口
一 「障害」という言葉の意味の拡がり/二 「障害」と環境・技術

第二章 実存的問題としての「障害」
一 「障害」と人間の本質/二 「障害」の実践的側面

第三章 現実的存在としての〈私〉と「障害」
一 有限性│有限性を了解することは無限性をともに了解すること/二 欠性│何かが欠けているということ、過剰も抑制の欠除である/三 喪失│「欠性」だけでなく、存在した機能が失われる体験である/〈上田敏先生との対談①〉

第四章 他者による「障害」の気づき
一 他者の存在/二 比較の対象としての他者と「障害」/三 比較する主体としての他者と「障害」/四 「障害」は告げられる

第五章 多面的な「障害」の構造
一 「障害」の外在性/二 「障害」の内在性/三 「障害」の全体/〈上田敏先生との対談②〉

第六章 「障害」から実存へ
一 他者あるいは「障害」を超える試み/二 「障害」における二つの「比較」/三 実存は「障害」に先立つ/四 「先立つ」ことの意味

第七章 「向き合う」ことと「受けとめる」こと
一 「障害」と「向き合う」/二 「障害」を「受けとめる」/〈上田敏先生との対談③〉

第八章 実存的回復と全体性
一 「障害」と「折り合う」/二 実存的回復と存在の「肯定」

第九章 「障害」を通してリハビリテーションを考える
一 「障害」を否定的にみない/二 人と「障害」を区別する/三 「障害」をその人において具体的・個別的に捉える/四 「障害」の告知とリハビリテーション/五 地域リハビリテーションの目的は「障害」問題の解決にある

終章 「障害」から学んだこと
一 「命のきずな」を見て/二 「奇跡の人」がいる/三 「真夜中の声」を聞く/四 「障害」の意味

あとがき
文献と注

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