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内科医のための心臓病診療アップデイト

内科医のための心臓病診療アップデイト
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筆頭著者 上野 勝則 (著)

シービーアール

電子版ISBN

電子版発売日 2019年3月18日

ページ数 242

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-902470-48-2

印刷版発行年月 2009年11月

DOI https://doi.org/10.32208/9784902470482

書籍・雑誌概要

目覚しく進歩する循環器領域おけるOld-dateな知識とUp-dateな知識との対比させながら世界標準の診療を紹介する手引書。一般病院で実践できるようブリーフィングされている。
 心臓病診療ではとりわけ素早い対応が求められる。そのためには的を絞った病歴聴取、5分でできる診察法、2分でできる検査所見の読みかた、瞬時の急性冠症候群、頻脈性不整脈の判断などが決め手となる。教科書では得られないこれら実践に役立つ情報がメリハリを付けて解説されている。目次にはすべてキーノートが付されており、一目で重要なポイントがわかるよう工夫されている。

目次

Introduction 内科医のための心臓病診療のThe Old-dateとUp-date
第I章 症状と病歴
 1 狭心症 狭心症は症状名である.Herberden's attackとは?
 2 不安定型狭心症 病歴のみ―これぞ内科医の極意
 3 女性の心筋梗塞 症状が男性とは全く異なる!
 4 胸痛 胸部不快感は最も多い症状である.鑑別診断は胸から腹に及び,その予後は多彩である.
 5 動悸 最も多い症状の1つである.多くは良性であるが,時に致命的な状況を示唆する.
第II章 診察  
 1 触診・視診・打診・聴診 多岐に渡る疾患の誤診の26%は身体的所見のミスである.
 2 静脈圧 もはや半座位45°で測定する必要はない.座位で鎖骨上に静脈の拍動が見えるか?
 3 奇脈の測定方法 奇脈は急性大動脈解離や心タンポナーデで見られ,致命的状態を示唆するので,正確に測定しよう.
第III章 突然の胸背部痛 生命の危険が迫っている疾患  
 1 急性冠動脈症候群(ACS) Acute Coronary Syndrome(ACS)の基本的な概念を理解しているか?
 2 ST上昇型心筋梗塞(STEMI) 病歴と12誘導心電図(10分以内)が最も重要である.
 3 不安定型(UA)/ST非上昇型心筋梗塞(NSTEMI) 冠動脈の急性完全閉塞はST上昇型のSTEMIを起こし,不完全閉塞はST低下型のUA/NSTEMIを発症する.
 4 急性肺塞栓症(PE) 致命的疾患―救急の現場で即応できる生きた知識を!
 5 急性大動脈解離(AD) 非典型例はしばしば誤診する.
第IV章 胸部X線写真  
 肺うっ血の所見を正確に読み取れるか? 
第V章 検査  
 運動負荷試験 Duke ScoreとHeart Rate Recovery(HRR)を知っているか? もっとたくさんのことがわかる. 
第VI章 心電図 虚血編  
 1 非特異的ST_T変化とsuperacute ST elevation Electrocardiogram still the cardiologist's best friend.内科医にとって心電図は最大の武器である.
 2 Universal definition of myocardial infarctionと左脚ブロックの急性心筋虚血診断 英国には難しいことを簡単に教える歴史あり.
 3 急性心筋梗塞(下壁) 責任冠動脈が右冠動脈か回旋枝が即座にわかるか?
第VII章 心電図 不整脈編  
 1 房室結節リエントリー性頻拍(AVNRT)と房室回帰性頻拍(AVRT) Narrow complex tachycardiaの鑑別が即座にわかるか?
 2 心房粗動と心房性頻拍症 しばしば判断に迷う.
 3 2つの特発性心室頻拍 知らない病気は診断できない
 4 Wide complex tachycardia RS complexとRS intervalをマスターしよう!
 5 心筋症の新しい分類とIon Channel Disorders Short QT syndromeを知っているか?
第VIII章 治療  
 薬物治療 急性冠動脈症候群(ACS)の患者は,少なくとも退院時までに,A(ACEi),B(BB),S(スタチン),A(アスピリン)の4つを投与する.慢性心不全ではA(ACEi),B(BB),利尿剤の3つである. 
第IX章 疾患  
 1 失神 突然死の前兆かもしれない.
 2 一過性脳虚血性発作(TIA) TIAの新しい定義を知っているか?
 3 心房細動 ありふれた病気.患者のQOLに大きく影響.
 4 起立性低血圧 患者のQOLは非薬物療法でかなり改善する.
 5 全身麻酔と手術 術前リスク評価と対策は重要である.
 6 慢性心不全の診断と治療 ステージングの概念とは?
 7 拡張機能障害性心不全 心不全の患者あり.患者Aさんは左室駆出率25.9%.患者Bさんは62.4%.どちらが長生きするか?→ほぼ同じであり,かつ生命予後は不良.
 8 治療抵抗性高血圧 非常に多く,40%以上がこの定義に入る.特に60歳以上の高齢者に多い.
 9 虚血性心疾患の予防と治療からみた高血圧治療の勧告 禁忌がない限り積極的に投与しよう.
 10 急性心筋梗塞を有する透析患者の特徴 治療へのアプローチはどうしたらよいか?
 11 末梢性動脈硬化(PAD) PADのリスクの高い糖尿病,喫煙者,心筋梗塞患者では一度は下肢の動脈を触知しよう
Appendix  
 「内科医のための心臓病診療アップデイト」 
参考文献  
Index