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訪問看護、介護・福祉施設のケアに携わる人へ
コミュニティケア Vol.24 No.4
特集1 息苦しさを和らげるケア
日本看護協会出版会
電子版ISBN 978-4-8180-2474-8
電子版発売日 2022年3月28日
ページ数 80
判型 A4変
印刷版ISBN 978-4-8180-2404-5
印刷版発行年月 2022年3月
書籍・雑誌概要
特集1 息苦しさを和らげるケア
訪問看護では「息が切れる」「呼吸が苦しい」と訴える利用者が少なくありません。それは、がんやCOPD・間質性肺炎、心不全などの疾患によるものだと考えられがちですが、治療の副作用やケアを受けることへの精神的ストレスなどもその要因です。また、息苦しさにより不安になったり、抑うつ状態になったりする人もいます。このため、息苦しさは全人的苦痛として捉えることが重要です。
息苦しさとは主観的症状であり、その感じ方は人それぞれ異なります。そこで訪問看護師には、本人の訴えに耳を傾け、その人が感じている息苦しさを理解した上で、適切なアセスメントと症状コントロール、さらには本人・家族のセルフケア能力の向上をはかるかかわりが求められます。
本特集では、【がん】【非がん】疾患のそれぞれの息苦しさの原因を解説した上で、在宅でもよく使用されるアセスメントツールや症状マネジメントの基本をはじめ、セルフケア支援のポイント、多職種連携のあり方について示します。併せて、息苦しさを訴える利用者と家族への支援の実際を報告します。
特集2:看護師とオンライン診療
2018年に解禁されたオンライン診療。もとは、医師と患者(D to P)間において想定されたものですが、患者のオンライン受診を看護師がサポートしている実態があることから、厚生労働省は看護師が患者のそばでオンライン診察の補助を行う「D to P with N」(DPN)を認める方向で指針を見直しました。
DPNは、訪問看護の場でも行われています。訪問看護師が利用者宅でDPNに参加することの利点として、医師は利用者の状態を正確に把握できること、必要に応じて点滴・注射など診療の補助行為や、新たな症状が出現した際には血液検査や尿検査等を看護師に指示できることなどが挙げられます。また、オンライン診療においてはスマートフォンやタブレット端末などの接続環境の調整・セキュリティの確保なども欠かせず、それを看護師が支援することは利用者・医師双方の安心感につながります。
本特集では、DPNの概要に加え、医師との連携のポイント、DPNの実践から見えてきた利点や課題などについて紹介します。
目次
●第1特集息苦しさを和らげるケア
〈解説1〉がん
緩和ケアにおける症状マネジメント 田代 真理
〈報告1〉がん①
本人・家族の気持ちに寄り添い状態に応じたケアを実践 荻原 修代
〈報告2〉がん②
本人の苦痛を4側面から理解し、症状緩和につなげる 藤本 恭子・氏平 景子
〈解説2〉非がん
アセスメントと症状緩和のポイント 竹川 幸恵
〈報告3〉非がん①
疑問・不安を解消することで本人が感じる苦痛を和らげる 長田 敏子
〈報告4〉非がん②
セルフケア能力・家族のサポート力を高めるかかわり 山本 弥生
●第2特集看護師とオンライン診療
〈総論〉
訪問看護におけるオンライン診療の課題と展望 瀬戸 僚馬・香西 ひろみ
〈解説〉
コロナ禍のオンライン診療で発揮された看護師の役割 丹羽 崇
〈報告1〉
迅速な検査・薬剤処方が利用者の体調安定に寄与 石川 恵子
〈報告2〉
オンライン診療で看護師がそばにいる意義 萱橋 理宏
●COLUMN
ニュース手帳
株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン Gem Med 編集部
地域ケアの今 鳥海 房枝
先回りする介護ではなく「待つ介護」の実践
宮子あずさの気まぐれコラム 宮子 あずさ
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看護管理者おすすめシリーズ紹介
●特別寄稿
認知症高齢者への「化粧美容セラピー」【後編】長期効果について 阿部 康二・田所 功・谷 都美子・佐藤 順子
●SERIES
〈新連載〉行動変容をそっと促す ナッジを使ったアプローチ① 竹林 正樹
頭でわかっているのに行動できないのはなぜ?
訪問の 合間に一句 詠んでみる 訪問看護“泣き笑い”川柳 大槻 恭子
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安芸地区医師会総合介護センターのBCP策定の取り組み②
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住民の“生きる”に伴走 進化を続ける地域ケアシステム「幸手モデル」 中野 智紀
「幸手モデルの仕組みと実践」② “生きる”を支える仕組みづくり
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保健所・自治体と連携したコロナ対応と今後について ほか
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「2021年度 事業所自己評価ガイドライン普及のための
講師養成研修」を開催 ほか