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J. of Clinical Rehabilitation 31巻13号

回復期リハビリテーション医療最前線――エビデンスと未来展望

J. of Clinical Rehabilitation 31巻13号
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医歯薬出版

電子版ISBN

電子版発売日 2022年12月5日

ページ数 134

判型 B5

印刷版ISSN 0918-5259

印刷版発行年月 2022年11月

書籍・雑誌概要

回復期リハビリテーション医療最前線――エビデンスと未来展望
 回復期リハビリテーション医療は,患者の機能や活動のより高い向上,社会参加の促進を目標として,多職種が協働して病棟単位でリハビリテーション医療を実施する.回復期リハビリテーション医療の主たる対象疾患には,脳血管障害,頭部外傷,脊髄損傷,大腿骨近位部骨折(術後),頸髄症(術後),腰部脊柱管狭窄症(術後),脊椎椎体骨折,急性疾患に伴う廃用症候群(誤嚥性肺炎等による)等がある.
 回復期リハビリテーション病棟は進化を続けている.2000年に回復期リハビリテーション病棟入院料が診療報酬に創設されたことにより医療基盤として大きく充足された.医師や看護師ならびにリハビリテーション専門職種等が多職種チームで協働し,病棟単位で心身機能や活動,参加を改善して社会(在宅)復帰を図る,国際的にみても非常にユニークな医療制度である.2016年度から導入された実績指数でADLアウトカムが大きく求められることになったが,2020年度調査でのFIM 利得は24点であり,導入後に7点上昇したことは議論の余地がある.2022年度の診療報酬改定では心大血管リハビリテーションの算定が可能になった.実績指数やアウトカム評価,対象疾患の拡大など,回復期リハビリテーション医療は診療報酬改定をベースに未来志向の進化を続けている.
 一方で,社会の高齢化,複数疾患の合併(マルチモービディティ),サルコペニアやフレイル等の老年症候群,口腔問題や摂食嚥下障害,認知症,ポリファーマシーや潜在的不適切薬剤(PIMs)等の薬剤に関連する問題,デジタルヘルスの台頭など,回復期リハビリテーションを取り巻く環境も大きく変遷しつつある.また,COVID-19パンデミックおよびポストコロナという社会的な問題にも柔軟に対応していく必要がある.さらに,臨床的な側面だけでなく,学術的側面もこの10年で大きく進歩してきた.エビデンスの充足はこの領域のさらなる発展に大きく寄与するだろう.
 本特集では,回復期リハビリテーション医療の最新の知見をさまざまな側面からエビデンスをもとに概説し,超高齢社会における回復期リハビリテーション医療の未来への展望を試みる.(編者:吉村芳弘)

目次

巻頭カラー Virtual Reality技術を用いた回復期リハビリテーション医療の未来  原正彦,村川雄一朗・他
第1章「回復期リハビリテーション病棟の基礎知識」
診療報酬の変遷~実績指数・アウトカム・対象疾患  三橋尚志
多職種連携  畠中めぐみ,宮井一郎
コラム
コロナ禍での回復期リハビリテーション病棟運用  酒向正春
第1章「回復期リハビリテーション病棟の基礎知識」
回復期リハビリテーション病棟における安全管理  小澤里恵,宮越浩一・他
第2章「疾患・症候別の回復期リハビリテーション医療のエビデンスと最前線」
脳卒中  角田亘,北原崇真・他
コラム
ICFを活用した目標設定~機能予後のゴールから生活目標への昇華  田中智香
第2章「疾患・症候別の回復期リハビリテーション医療のエビデンスと最前線」
大腿骨近位部骨折  井上達朗
廃用症候群  桂賢一,渡邊進
コラム
日常生活動作の指標にFIMは最適か?  徳永誠
第2章「疾患・症候別の回復期リハビリテーション医療のエビデンスと最前線」
サルコペニア・フレイル  吉村芳弘
内部障害  小笹寧子
コラム
回復期の心臓リハビリテーション  上月正博
第2章「疾患・症候別の回復期リハビリテーション医療のエビデンスと最前線」
摂食嚥下障害  柴田斉子
脊髄損傷  木口らん,藤原大
コラム
脳卒中後の下肢装具の活用~選定やタイミングの標準化へ  勝谷将史
第3章「回復期リハビリテーション医療の多職種チーム医療のエビデンスと最前線」
栄養サポートと病棟専任管理栄養士の役割  西岡心大
コラム
頭部外傷後の高次脳機能障害の復職支援  吉田歩美,伊藤英明・他
第3章「回復期リハビリテーション医療の多職種チーム医療のエビデンスと最前線」
薬剤管理と病棟薬剤師の役割  松本彩加
口腔管理と医科歯科連携,病棟歯科衛生士の役割  白石愛
コラム
回復期リハビリテーション医療における臨床研究とエビデンスの創出  若林秀隆
第3章「回復期リハビリテーション医療の多職種チーム医療のエビデンスと最前線」
自立支援につなげる入退院支援とソーシャルワーカーの役割  岡光孝,岡本隆嗣

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