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臨牀透析Vol.30 No.11
【特集】CKD看護マネジメント実践マニュアル
日本メディカルセンター
電子版ISSN 2433-247X
電子版発売日 2017年7月3日
ページ数 223
判型 B5
印刷版ISSN 0910-5808
印刷版発行年月 2014年9月
書籍・雑誌概要
【特集】CKD看護マネジメント実践マニュアル 臨牀透析創刊30周年記念として,初めての看護増刊号「CKD看護マネジメント実践マニュアル 透析室看護チーム力up 」を刊行.
広く議論の積み重ねられている一般的な「看護マネジメント」の基本的な考え方を基礎におきながら,CKD の看護,とくに透析看護に携わっている看護管理者が,看護チーム力をさらに向上させるためにはどのように考え・行動するべきなのか,CKD 領域,透析医療に特化した看護マネジメントとは何かを考えることを目的に企画した.
本号は,看護管理者だけでなく,透析関連施設の中堅看護師,リーダー的・指導的役割をしている看護師も学習できるように構成した.
目次
Ⅰ章 看護マネジメントの基本的知識を学ぶ
[看護マネジメントの基礎]
●Lecture 1 看護マネジメントの考え方 下山 節子 13
1.マネジメントとは何か 13
すべての看護師にマネジメントの視点が求められている 13
マネジメント・プロセスとPDCA サイクル 14
2.マネジメントとは継続的な改革である 15
ハーシィとブランチャードの「変化のサイクル」 16
レビンの「変革理論」 17
事例 CKD 患者の支援を目指した組織変革―人材育成に視点をおいて(今村 朋子) 18
●Lecture 2 組織の成り立ちと構造 下山 節子 22
1.組織とは 22
2.ライン機能とスタッフ機能 23
●Lecture 3 看護管理者の役割と活動 下山 節子 25
1.看護管理者(看護マネジャー)としての役割 25
2.外来透析施設の看護管理者の役割 26
●Lecture 4 労務管理の基礎知識 下山 節子 29
1.労務管理とは 29
2.労務管理関連の法律 29
3.法令遵守と現場事情とのバランスに目を配る 31
事例 スタッフ数の変動に対応した勤務体制変更の取り組み(不動寺美紀) 32
[看護サービスの提供]
●Lecture 5 看護サービスの質とその評価 上村志磨子,佐藤 久光 35
1.看護サービスとは 35
2.「看護サービス」の質の評価 36
日本看護協会の「看護機能評価マニュアル」 36
ドナベディアンが提示した質評価の枠組み 37
透析室看護サービスの質の評価 37
評価スケールの活用 39
culumn 慢性腎臓病(CKD)領域における看護に求められること 40
●Lecture 6 医療安全管理 佐藤 久光,江崎アサ子 42
1.医療安全管理を取りまく現況 42
経緯 42
医療安全管理の実態 43
医療安全対策加算 44
2.透析室における医療安全管理の取り組み 46
透析中の観察 46
防災・災害対策 46
感染管理対策 49
暴言・暴力対策 51
culumn インシデント(ヒヤリ・ハット) 44
事故防止のための日常的な取り組み 47
事例 クリニックでの透析液への消毒液の混入事故の発生 51
●Lecture 7 看護必要度と適正人員配置 佐藤 久光 55
1.適正人員配置基準 55
安全な人員配置とは 55
人員配置標準 55
外来透析室の看護師・准看護師配置数 56
「7対1入院基本料」の算定基準 56
1 日当りの看護師・准看護師数の比較 56
透析室における看護師・准看護師配置数の特徴 56
「適正配置数」とは 57
患者の「手の掛かり度」―入院患者なのか? 外来患者なのか? 57
2.実際の勤務者数 58
1日当りの勤務者の数 58
時間軸で見た場合の看護師の配置数 59
臨床工学技士との協働 59
3.数値化の試み 60
患者の「手の掛かり度」の測定 60
看護師の質の評価 61
看護師の数に依存した患者死亡率の変化 63
●Lecture 8 看護サービスにおける問題解決思考 江崎アサ子,佐藤 久光 65
1.問題の把握 65
問題の分類,位置づけ 65
クリティカルシンキング 66
2.問題解決思考の実際 67
クリティカルシンキングを用いた問題分析 69
3.まとめ 71
culumn クリティカルシンキングの5 つの思考方法 70
事例 患者がスタッフを拒否した事例 67
●Lecture 9 看護関連法規 ― CKD関連を中心に 上村志磨子,佐藤 久光 72
1.看護関連法規の種類 72
2.保健師助産師看護師法 72
近年のおもな改正 73
本法の要点 73
3.臨床工学技士法 74
culumn 新卒看護職員研修 75
●Lecture 10 看護サービスにおける地域連携 江崎アサ子,佐藤 久光 76
1.病院から地域へ 76
2.「継続看護」の定義と看護管理上の意義 76
3.わが国の「地域透析」の実情と看護管理 77
4.透析患者を取り巻く地域連携 77
透析室と訪問看護ステーション 77
透析クリニックと病院 78
透析室とケアマネジャー,介護支援センター 79
透析室と保健師 79
透析室と介護福祉士・ヘルパー 79
5.情報をいかに連携するか 80
「添書」に何を記載するか 80
面談 80
多職種カンファレンスの開催 83
事例 送迎システムの構築に当たっての公的介護機関との連携 84
Ⅱ章 人材育成の基本的な考えを学ぶ
[キャリア開発と継続教育]
●Lecture 1 キャリア開発プログラム 下山 節子 85
1.キャリアとは 85
2.キャリア・カウンセリング 86
3.キャリア開発プログラムとは 86
4.キャリア開発ラダー 88
経験年数ではなく,臨床実践能力を評価するシステム 88
個々のライフスタイルを大切にする仕組みでもある 89
5.透析室で活用できるキャリア開発ラダー 89
●Lecture 2 目標管理 下山 節子 91
1.目標管理とは 91
目標管理は人事システムのなかにある 92
目標管理はどう有効なのか? 92
2.目標管理をうまく運用するコツ 94
目標は自分で決めて,自分で統制する 94
目標設定のコツ―SMART 95
3.目標面接のあり方 96
●Lecture 3 成人学習の支援 下山 節子 98
1.成人の学び方 98
2.経験学習モデルとリフレクション 100
3.看護現場でのリフレクション研修 102
リフレクション学習シートの活用 102
リフレクション研修の効果的な方法 103
4.看護マネジメントリフレクション 104
●Lecture 4 キャリア開発における人材の活用(DLN,CN,CNS など) 下山 節子 105
1.日本腎不全看護学会認定資格制度の6 学会合同認定透析療法指導看護師 105
透析療法指導看護師(DLN)制度の設立 105
DLN の活動の全国への拡がり 107
2.日本看護協会認定資格制度 108
認定看護師(CN)制度 108
専門看護師(CNS)制度 109
事例 施設内また地域内におけるDLN,CN,CNS の活動(不動寺美紀) 110
[チーム医療と連携]
●Lecture 5 チームマネジメント 下山 節子 112
1.チームマネジメントと基軸づくり 112
2.マネジャーとしての「やるべからず」 113
3.パワーバランスによるマネジャーのタイプ 113
●Lecture 6 リーダーシップ 下山 節子 115
1.リーダーシップとは 115
2.状況対応リーダーシップ 116
●Lecture 7 カンファレンスの活用 下山 節子 120
1.カンファレンスの意義 120
2.カンファレンスの方法 122
3.ファシリテーターの役割 123
事例 問題解決に向けた合同カンファレンスの開催(不動寺美紀) 124
●Lecture 8 ストレスマネジメント 下山 節子 126
1.看護職のストレスマネジメント 127
ストレスコーピングを身につける 127
看護師のストレス要因 127
2.職場のストレスマネジメント 128
事例 看護管理者としてのスタッフのメンタルヘルスマネジメント(不動寺美紀) 129
●Lecture 9 モチベーションマネジメント 下山 節子 132
1.モチベーションマネジメントとは 132
2.コーチングスキルの活用 134
コーチングとは 134
ティーチングとの違い 135
目標達成のための流れ― GROW モデル 135
コーチングの3つの基本スキル 137
コーチングは対等な立場で行う 139
事例 「透析看護のやりがい」をスタッフ自身が見出せるモチベーションマネジメントを(不動寺美紀) 140
Ⅲ章 情報管理と倫理に関する基本的な考え方を学ぶ
[医療・看護情報の管理]
●Lecture 1 看護情報のICT化と看護記録 萩原千鶴子 143
1.看護における情報とは何か 143
情報とデータの違い 144
データ・情報・知識の定義 144
情報処理のプロセスとしての看護過程 145
2.ICT を活用した医療情報システム 146
ICT 化とは 146
新たな専門資格の創設 146
3.看護記録と標準化 148
看護記録の定義と構成要素 148
看護記録の活用 149
どのように記録するか 150
4.透析室における情報システムと看護記録の実際 150
単一で完全な看護記録様式はない 150
電子カルテと異種システムの連携 152
情報システムにおける看護記録の構成要素 153
看護記録画面の実際 154
culumn 新たな専門領域としての「看護情報学」 147
看護用語の標準化 149
医療情報システムの種類 151
透析管理システム 151
●Lecture 2 医療情報の開示 萩原千鶴子 157
1.診療情報の特徴 157
「診療情報」とは? 157
プライバシー性がきわめて高い情報である 158
2.患者の知る権利と現代的プライバシー権 159
患者の知る権利とインフォームド・コンセント 159
情報化社会における現代的プライバシー権 159
3.診療情報の開示と個人情報保護法 160
診療情報の提供等に関する指針(2003 年) 160
「個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)」の概要 163
culumn 診療録開示の手続き 162
情報セキュリティ 164
[看護実践における倫理]
●Lecture 3 看護者の倫理綱領 中原 宣子 166
1.倫理とは 166
2.医療における倫理 166
医療倫理の礎となる「ヒポクラテスの誓い」から現在への流れ 167
ICN による「看護婦の倫理国際規律」 167
日本国内の動向 169
culumn ICN 看護師の倫理綱領(2012 年版)での「看護師の4つの基本的責任と,4つの基本的領域」 169
●Lecture 4 透析医療現場での倫理的問題:事例 中原 宣子 175
1.倫理的問題を分析するに当たっての留意点 175
2.事例から考える 175
どのような倫理的問題か 176
それぞれの立場の考え方,価値観はどのようなものか 176
価値観の対立(相違)と,その要因はどのようなものか 177
看護師として守るべき倫理的価値,とるべき行動 178
倫理的ジレンマに対する考え方のベースとなるもの 178
column 患者の権利と義務 179
[研究に関する倫理配慮]
●Lecture 5 研究に関する倫理的配慮 神谷 千鶴,中原 宣子 181
1.人(人間)を対象とした研究の倫理的配慮 181
2.倫理審査体制 183
●Lecture 6 研究に関する倫理的配慮の実際 神谷 千鶴,中原 宣子 184
1.研究動機 184
誰のため,何のための研究なのか? 184
文献検索は意義ある研究のために必須である 185
2.研究計画書(倫理審査申請書) 185
研究対象者 185
研究方法 187
倫理的配慮に記載されるべき項目 188
研究の説明書と同意書 189
3.研究の実施 190
研究そのものの信頼性を確保するための「研究ノート」 190
資料・データの管理と破棄 192
4.研究成果の公表 192
研究は公表することで社会的貢献へつながる 192
測定尺度を用いるときの注意点 193
column 日本看護協会からの「看護研究における倫理的配慮」についての情報(下山 節子) 186
クリニックで研究を行うとき(中原 宣子,下山 節子) 191
Ⅳ章 組織管理と政策に関する基本的な考え方を学ぶ
[組織管理]
●Lecture 1 所属組織の分析法 内田 明子 195
1.組織における看護管理者の位置づけ 195
2.所属組織の分析 196
共通目的 196
協働意欲(モチベーション) 197
コミュニケーション(組織文化の醸成) 199
culumn モチベーションマネジメントのポイント 198
モチベーションマネジメントを考える ― 病院の理念と個人目標(水附 裕子) 201
病院におけるコミュニケーション(水附 裕子) 202
●Lecture 2 組織の経営戦略 内田 明子 204
1.「経済・経営」の考え方 204
看護マネジメントにとって資源とは何か? 204
看護サービス・マネジメントとは? 205
2.看護部門における経営戦略 205
「森を見る」視点 205
「木を見る」視点 205
看護の質の保証 207
culumn 各職種の業務範囲について 206
[医療保険制度と看護政策]
●Lecture 3 社会保障制度と医療保険制度 内田 明子 208
1.社会保障制度とは 209
2.透析患者の医療費 210
culumn 腎移植患者の医療費 212
●Lecture 4 診療報酬・介護報酬の仕組み 内田 明子 213
1.診療報酬,介護報酬とは 213
2.看護活動の診療報酬上の評価 213
入院医療 213
外来医療 214
看護系学会等社会保険連合 215
culumn 看保連への日本腎不全看護学会の働きかけ 216
●Lecture 5 医療政策の動向 内田 明子 218
1.「2025 年」を目指した体制の構築 218
2.2014 年改定のポイント 218
索 引 221