書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。
小児滲出性中耳炎診療ガイドライン 2022年版
金原出版
電子版ISBN 978-4-307-87128-0
電子版発売日 2022年10月3日
ページ数 120
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-307-37128-5
印刷版発行年月 2022年9月
書籍・雑誌概要
小児の滲出性中耳炎は、難聴を引き起こして言語発達の遅れや学習の妨げを生じさせるなど重大な結果に繋がりかねない疾患で、正確な診断と適切な治療が求められます。治療では薬物療法、鼓膜換気チューブ留置術やアデノイド切除術の適応の見極めなどで難しい判断を求められます。本書では、解説項目と前版以降に集積したエビデンスも加えたCQを用いて、治療の選択や実際について詳しく解説することで、実地臨床を強くサポートします。
目次
巻頭資料・カラー付図
I 滲出性中耳炎の概要
1.病態
2.鼓膜所見
3.検査所見
4.治療
II 小児滲出性中耳炎の鼓膜所見(カラー付図)
III 小児滲出性中耳炎診療時の問診の目的、ならびに問診項目
IV 初版(2015年版)からの改訂点
小児滲出性中耳炎の診療アルゴリズム
CQ・推奨一覧
第1章 作成の経緯と概要
1.要約
2.作成者
3.資金提供者・スポンサー・利益相反
4.作成の背景および沿革
5.作成目的ならびに目標
6.公開・利用法
7.対象
8.エビデンスの収集
9.エビデンスの評価
10.推奨および推奨度の決定基準
11.リリース前のレビュー
12.更新の計画
13.モニタリング・監査
14.推奨および理由説明
15.患者の希望
16.診療アルゴリズム
17.実施における検討事項
18.小児滲出性中耳炎の定義
19.小児滲出性中耳炎の病因・病態
20.小児滲出性中耳炎の合併症と後遺症
第2章 診断・検査法
1.滲出性中耳炎の病態把握に、問診は有用か
2.滲出性中耳炎は、どのような鼓膜所見のときに診断されるか
3.滲出性中耳炎の病態観察に、気密耳鏡(ニューマチック・オトスコープ)は有用か
4.滲出性中耳炎の診断に、聴力検査は有用か
5.滲出性中耳炎の診断に、ティンパノメトリーは有用か
6.滲出性中耳炎の難聴の診断に、耳音響放射は有用か
7.滲出性中耳炎の病態把握に、周辺器官(鼻副鼻腔、上咽頭)の所見は有用か
8.滲出性中耳炎の病態把握に、言語・発達検査(構音検査、発達検査)は有用か
9.滲出性中耳炎の診断に、画像検査は有用か
第3章 診療アルゴリズムと治療(Clinical Question)
小児滲出性中耳炎の診療アルゴリズム
CQ 1 滲出性中耳炎の経過観察期間はどのくらいが適切か
CQ 2 滲出性中耳炎に抗菌薬投与は有効か
CQ 3 滲出性中耳炎に抗菌薬以外の薬物治療は有効か
CQ 4 滲出性中耳炎に、薬物以外の保存的治療(局所処置や自己通気)は有効か
CQ 5 滲出性中耳炎に、鼓膜切開術は有効か
CQ 6 鼓膜換気チューブ留置術はどのような症例に適応となるか
CQ 7 鼓膜換気チューブの術後管理はどのように行うか
CQ 8 鼓膜換気チューブはいつまで留置すべきか
CQ 9 滲出性中耳炎にアデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術は有効か
CQ 10 一側性の滲出性中耳炎に対して鼓膜換気チューブ留置術は有効か
追補CQ 癒着性中耳炎に進展した場合、どのように対処するか
第4章 ダウン症、口蓋裂に対する取り扱い
I ダウン症に対する取り扱い
1.難聴の頻度
2.滲出性中耳炎の罹患頻度とその経過
3.鼓膜換気チューブ留置術の有効性
4.補聴器装用について
5.ダウン症における滲出性中耳炎の診療指針
II 口蓋裂に対する取り扱い
1.病態
2.罹患率
3.診断
4.治療
5.口蓋裂における滲出性中耳炎の診療指針
第5章 付記〜診断技術向上にむけた将来展望
小児滲出性中耳炎の新しい検査法
1.Multi-frequency tympanometry(MFT)
2.耳科用光コヒーレンストモグラフィー
(光干渉断層撮影:optical coherence tomography:OCT)