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雑誌
Annual Review神経2025
筆頭著者 下畑 享良 矢部 一郎 杉江 和馬 中島 一郎 堀江 信貴 (編集)
岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学教授/北海道大学大学院神経病態学神経内科学教室教授/奈良県立医科大学脳神経内科学教授/東北医科薬科大学医学部脳神経内科学教授/広島大学医系科学研究科脳神経外科教授
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2025年4月9日
ページ数 368
判型 B5判
印刷版ISBN 978-4-498-42830-0
印刷版発行年月 2025年4月
書籍・雑誌概要
AnnualReviewは創刊40周年!
新たな編集委員を迎え,今年も神経学の最新情報を1冊でキャッチ!
第一線で活躍する専門家による精緻なレビューを通じて,神経学の進歩を的確に伝える必読書.
さらに多角的な視点から,脳神経学の臨床医や研究者のニーズに応える本年の最重要トピックスを網羅.
「Basic Neuroscience」では,基礎医学と臨床医学の架け橋となる知識を提供しています.「本年の動向」では生成AIと論文執筆,全ゲノム医療,医療DXといった,神経学に革新をもたらす可能性を秘めた技術についても詳述しています.「Clinical Topics」では,新規血栓溶解薬の開発,新たな遺伝性運動失調症,自己免疫性ノドパチー,認知症とてんかん,機能性神経障害といった近年注目される疾患群や,技術,治療についても詳述!
目次
目 次
I.Basic Neuroscience
1.神経生理
1 視覚神経ネットワークの形成過程と神経活動による寄与 〈村上知成〉
視床—皮質間と皮質—皮質間結合の形成 V1—高次視覚野間の結合形成における網膜自発活動の寄与 マウス研究から示唆される霊長類の視覚ネットワーク形成メカニズム
2 2光子顕微鏡を用いた生体イメージングと神経疾患 〈橋本明香里 齋藤祐太朗 和氣弘明〉
ミクログリアによるシナプス調節機構 ミクログリアと異種感覚間可塑性 ミクログリアと血液脳関門との関わり 発達期・病態時のミクログリアの多様性
2.神経病理
1 筋萎縮性側索硬化症筋組織におけるTDP—43局在の意義 〈倉重毅志〉
ALSの病理組織診断と疾患バイオマーカーの現状 ALSの末梢神経病理とTDP—43 ALSの筋病理とTDP—43 実臨床における骨格筋でのTDP—43発現の意義
2 日本ブレインバンクネットワークの現状 〈齊藤祐子 村山繁雄〉
献脳(ブレインバンクドネーション)と献体の違い 世界のブレインバンクと本邦のブレインバンク 日本神経科学ブレインバンクネットワーク 日本ブレインバンクネット ブレインバンクの品質管理 神経病理診断 リソース提供プロセス 日本ブレインバンクネットワークの未来展望
3.生化学(分子生物学)
1 脳神経領域におけるバイオインフォマティクス解析 〈本間秀典 岡澤 均〉
神経変性疾患研究におけるバイオインフォマティクス解析 多次元ベクトル解析法に基づく動的分子ネットワーク解析 時系列分子ネットワーク解析法に基づく動的分子ネットワーク解析
2 パーキンソン病のエピゲノム病態 〈菅野直人〉
SNCAの発現制御 αSによるエピゲノム制御―核内移行機構 αSによるエピゲノム制御―ヒストン修飾
4.画像
1 アルツハイマー病における反応性アストロサイトと脳エネルギー代謝の関連 〈高堂裕平 平田浩聖 小野麻衣子〉
ADにおける後部帯状回の反応性アストロサイトと乳酸上昇 進行性核上性麻痺における前部帯状回の反応性アストロサイトと乳酸上昇 反応性アストロサイトが脳機能低下をきたすメカニズム
2 VCPミオパチーの大規模コホートにおける骨格筋MRI所見 〈西森裕佳子 西野一三〉
脂肪置換 浮腫性変化 画像解析結果から得られたVCPミオパチー患者診断のアルゴリズムとその診断精度 病気の進行と筋障害パターン
II.本年の動向
1 神経難病の全ゲノム医療の実現に向けて 〈坂本正宗 松本直通〉
ショートリード全ゲノム解析(SR—WGS) SR—WGSの希少疾患解明における有用性 SR—WGSにおけるリピート伸長病解析 ロングリード全ゲノム解析(LR—WGS) RFC1リピート伸長とLR—WGS LRシーケンスによる選択的シーケンス,エピゲノム Telomere—to—Telomereコンソーシアム
2 生成AIと論文執筆 適切な活用法と注意点 〈吉田和生〉
生成AI使用時の注意点 生成AI使用における倫理的懸念と配慮 論文執筆における生成AIの活用法 指導について
3 認知症における疾患修飾療法 〈篠原もえ子 小野賢二郎〉
アルツハイマー病の病態とアミロイド抗体薬 Lecanemabの作用機序と臨床試験の成績 Donanemabの作用機序と臨床試験の成績 アミロイド抗体薬の治療ターゲットと臨床試験における有効性の関連 その他のアルツハイマー病疾患修飾療法
4 筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン2023ミニマムエッセンス 〈漆谷 真 山川 勇〉
ガイドライン2013から2023の間におけるALS診療の変遷と進歩 ALS診療ガイドライン2023のミニマムエッセンス
5 自己免疫性脳炎の診断 〈木村暁夫〉
Graus基準を満たさない自己免疫性脳炎患者の特徴 自己免疫性脳炎と誤診された患者の特徴と誤診を避けるためのポイント Graus基準の感度・特異度 抗神経抗体検査の注意点
6 重症筋無力症の治療戦略の進歩 〈槍沢公明〉
現在の治療目標と推奨治療戦略EFT EFT普及に伴う変化とその限界 補体C5標的薬 胎児性Fc受容体(FcRn)標的薬 B細胞系に対する標的薬 (補足)Satralizumab
7 筋萎縮性側索硬化症患者を対象としたボスチニブの臨床試験 〈今村恵子 和泉唯信 井上治久〉
iPS創薬研究によるALS病態におけるSrc/c—Abl 経路の同定 ALSに対するボスチニブの臨床試験(iDReAM study)
8 神経筋疾患における相分離制御 〈五十棲規嘉 森 英一朗〉
神経筋疾患と相分離 相分離の駆動 相分離制御とその破綻 相分離性タンパク質の遺伝子異常 新たな相分離制御因子
9 もやもや病関連疾患とRNF213の最新知見 〈宮脇 哲 虎澤誠英〉
もやもや病と遺伝子 RNF213 related vasculopathyという疾患概念 血管異常の発症に必要なRNF213変異以外のsecond factor
10 医療DXと電子カルテの将来 〈大江和彦〉
電子カルテの導入状況と医療DX データ駆動型臨床研究に関係する法制度の動向 次世代医療情報標準HL7 FHIR 電子カルテの将来と医療デジタルツイン
11 脳神経外科における鏡視下手術について 〈長濱篤文 森迫拓貴 後藤剛夫〉
経鼻内視鏡手術について 小開頭内視鏡手術について 外視鏡手術について 近年の同一疾患に対する異なる鏡視下手術の治療成績の比較 今後の鏡視下手術の展望
III.Clinical Topics
1.感染症・炎症疾患
1 日本におけるダニ媒介脳炎の実態と臨床的特徴 〈大平雅之 好井健太朗 高尾昌樹〉
診断のための検査 主な臨床的特徴 後方視的検討において確認された症例 治療
2 薬剤関連進行性多巣性白質脳症の治療と対策 〈三條伸夫〉
薬剤関連PML 多発性硬化症のDMD関連PML PMLと免疫再構築症候群 多発性硬化症症例におけるPMLの治療とリスク管理
2.脳血管障害
1 急性期血栓回収療法の適応拡大 〈別府幹也 内田和孝 吉村紳一〉
広範囲脳梗塞に対する血栓回収療法の有効性 後方循環に対する血栓回収療法の有効性 Medium vessel occlusion(MeVO)に対する血栓回収療法の有効性 最終健常確認から24時間以降に対する血栓回収療法の有効性 軽症例に対する血栓回収療法の有効性
2 t—PA静注療法の新展開,新規血栓溶解薬の開発の現状と展望 〈平野照之〉
Alteplase Tenecteplase(TNK) Reteplase
3 脳血管攣縮に対するクラゾセンタン 〈新妻邦泰〉
国内第III相「305/306試験」 リアルワールドデータ 海外第III相「REACT」試験 クラゾセンタンとニモジピンの効果を比較する解析
3.脳腫瘍
1 原発性脳腫瘍のゲノム医療 BRAF V600E変異脳腫瘍に対するdabrafenib+trametinibの併用療法 〈寺島慶太〉
BRAF V600E変異 BRAF V600E変異脳腫瘍 Dabrafenibとtrametinibの併用療法 低悪性度神経膠腫におけるdabrafenibとtrametinibの併用療法 高悪性度神経膠腫におけるdabrafenibとtrametinibの併用療法 Dabrafenibとtrametinibの適用拡大 実際の投与―メタアナリシスとコンセンサスガイドライン
2 転移性脳腫瘍に対する分子標的療法 〈山崎文之 大西俊平 堀江信貴〉
転移性脳腫瘍の予後予測と分子標的が重視される癌種の増加 EGFR変異陽性肺癌原発の転移性脳腫瘍に対するEGFR阻害薬 ALK陽性肺癌原発の転移性脳腫瘍に対するALK阻害薬 RET融合遺伝子陽性肺癌原発の転移性脳腫瘍に対するRET阻害薬
転移性脳腫瘍におけるVEGF阻害薬の位置付け
4.外傷
1 慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈塞栓術 〈中川一郎〉
CSDHに対するMMA塞栓術の病態生理 広がりをみせるMMA塞栓術が適応となるCSDH MMA塞栓方法の違いと有効性 MMA塞栓術におけるイノベーション MMA塞栓術の放射線学的評価 注意すべきCSDHに対するMMA塞栓術の合併症 MMA塞栓術の将来展望
2 頭部外傷・脊髄損傷に対する再生医療・細胞治療 〈川堀真人 藤村 幹〉
幹細胞はなぜ効くのか?作用機序 最善の幹細胞治療法は?未解決の選択肢問題 本邦にて保険承認となった2つの臨床試験 その他のPivotalな臨床試験 幹細胞治療を取り巻く状況
今後の展望
5.変性疾患
1 新たな遺伝性運動失調症 特にSCA4とSCA27B 〈宮武聡子 松本直通〉
SCA27B(GAA—FGF14 ataxia) SCA4
2 多系統萎縮症における疾患修飾療法 〈三井 純〉
MSAの標的分子 α—シヌクレインの凝集・伝播・発現抑制 神経炎症の抑制 脳内の鉄蓄積の軽減 神経保護作用 コエンザイムQ10とそれに至る背景 治験の準備 第II相試験の実施
3 パーキンソン病におけるバイオマーカー開発 〈波田野琢 奥住文美 遠藤浩信〉
α—シヌクレイン関連体液バイオマーカー α—シヌクレイン関連組織バイオマーカー α—シヌクレイン PET
6.中毒・代謝疾患
1 治験に向けたNBIA(脳内鉄沈着神経変性症)のレジストリ運用と課題 〈村松一洋〉
指定難病と小児慢性特定疾病登録情報 登録の主体 人手不足と管理の複雑さ 資金の不足 患者への認知度向上と情報提供,患者登録の不完全性 データの悉皆性・標準化・統一性の不足 長期的なデータの維持 個人情報保護と倫理的課題 レジストリの有効活用と研究との連携 欧米のNBIAレジストリ 国内のレジストリ
2 脳表ヘモジデリン沈着症の診断基準の構築と実態調査 〈高尾昌樹 大平雅之〉
診断に関して くも膜下腔の持続性あるいは再発性出血に関して 鉄キレート剤に関して 難聴に関して
3 小児神経代謝疾患の画像診断Update 〈榎園美香子〉
ライソゾーム病 ミトコンドリア病 有機酸代謝異常症
先天性GPI欠損症(IGD)
7.脱髄・免疫性疾患
1 多発性硬化症の脳萎縮と認知機能障害 〈宮崎雄生 新野正明〉
MSの脳萎縮に関する最近の話題 MSの認知機能障害に関する最近の話題 脳萎縮と認知機能障害の関係
2 MOG抗体関連疾患の病理学的特徴 〈高井良樹〉
MOGADの疾患概念 MOGADの病理学的特徴
8.末梢神経障害
1 遺伝性ニューロパチーにおけるリピート伸長異常 〈安藤匡宏 高嶋 博〉
本邦IPNコホートにおけるリピート伸長異常 RFC1 NOTCH2NLC LRP12
2 自己免疫性ノドパチーと自己抗体 〈林田仁志 緒方英紀〉
病態 臨床像 診断 治療
9.神経筋疾患
1 縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(GNEミオパチー)に対するアセノイラミン酸治療の開発 〈青木正志〉
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(GNEミオパチー)
治療法の開発
2 日本におけるベッカー型筋ジストロフィーの自然歴研究 〈中村昭則〉
ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)とは BMD自然歴研究の対象および方法 イン・フレーム変異をもつBMDの特徴
イン・フレーム重複または微小変異をもつBMDの特徴
3 封入体筋炎におけるcN1A抗体の病的意義 〈山下 賢〉
IBMとは IBMの病態生理 cN1A抗体の病的意義
10.自律神経疾患
1 免疫異常による自律神経ニューロパチーの診断 〈中根俊成 中辻裕司〉
免疫異常による自律神経障害を診断するにあたって 自律神経障害を呈する免疫異常によるニューロパチー 免疫異常による自律神経ニューロパチーを疑ったときの評価・検査 自己抗体測定の視点からみた自律神経ニューロパチー
11.機能性疾患
1 認知症とてんかん 〈矢口裕章 矢部一郎〉
認知症と高齢者てんかん ADとてんかん 臨床的にてんかん発作がないADにおけるてんかん性放電の検討 認知症の初期症状としてのてんかんと抗てんかん発作薬による認知症増悪抑制の可能性
2 脳磁図研究の進歩 〈白石秀明〉
MEGとは 技術的進歩 データ解析技術の進化 臨床応用の拡大 将来展望
12.機能的脳神経外科
1 薬剤抵抗性てんかんに対する脳深部刺激療法 〈谷 直樹 貴島晴彦〉
脳深部刺激療法(DBS) 小児に対するDBS 他のneuromodulation治療 DBSとVNS,RNSの比較 Neuromodulation治療の経済性評価
2 定位的頭蓋内脳波の進歩 〈江夏 怜〉
SEEGの留置方法 SEEGの有効性と限界 SEEGの評価方法
13.COVID—19
1 COVID—19後遺症の神経免疫 〈山村 隆〉
Post—COVID MEの免疫病態 腸内細菌叢異常
Post—COVID MEの治療
2 パンデミック時代における機能性神経障害:診断と治療 〈渡辺宏久〉
機能性神経障害とは ロックダウンとFND Long COVID(罹患後症状)とは Long COVIDの脳画像の特徴と背景病態 Long COVIDとFND,身体症状症 ワクチン接種とFND Long COVIDや関連疾患をFNDと決めつけてはいけない FNDに対する治療アプローチ
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