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腹部の連想画像診断
画像に見えないものを診る
筆頭著者 田中 宏 (編著)
メジカルビュー社
電子版ISBN 978-4-7583-7201-5
電子版発売日 2016年12月12日
ページ数 196
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-7583-1583-8
印刷版発行年月 2015年2月
書籍・雑誌概要
読影に臨む研修医・技師と指導医の軽妙でユーモアあふれる問答により,腹部領域の疾患の画像診断についてわかりやすく解説。症例画像や図版を豊富に盛り込み,症例画像の単なる絵合わせだけでなく,診断に至る論理なども病態生理を基に解明する。疾患はもとよりCT・MRIとは何か,そもそも腹部領域の画像診断とは何なのかを,画像診断に臨む際の心理にも踏み込んで執筆。
放射線科医の診断の醍醐味を軽快にそして奥深く追求した書籍。
目次
実践編基礎
●画像の基本
われわれは科学者の一員
なぜ?が大切
細胞のお話し
原始,分子,アボガドロ数?
水の量と分布:大人と子ども,細胞内と細胞外
生卵とゆで卵,水と氷
脂肪のお話し
石灰化:CTにおまかせ
放射線(X線)による画像
撮像と読影はお互いに協力し,刺激し合わなければならない!
画像で見ているレベル
画像における動きの影響
見ることは信じること?:錯視
部分容積効果に注意!:部分容積効果とスライス面
病理と画像
知っておきたい被ばく線量,MRIの禁忌
●CT
CTで見ているのは原始密度の違い
血液の画像所見: MRIで血腫の時期が,CTで貧血がわかる!?
悪性腫瘍はCTでどのようにみえるかな?
造影効果:血管と細胞,間質の状態
●MRI
MRIの基本:何を見ているのでしょうか?
強調像の意味(復習)
T1強調像:信号強度の回復力
T2強調像:信号の持続力
MRIで水の緩和時間の違いをチェック!まずは高分子との関係
拡散強調像は理想の撮像法
役に立つMRIシークエンス:①液体の違いを示せ! ②邪魔者は消せ!
Low b DWI:病変の発見に必須のシークエンス
磁化率効果
●Topics
仮説をたてよう!
私の仮説①:TE200で腫瘍の良悪を鑑別
私の仮説②:拡散強調像ではブラウン運動は抑制できない
私の仮説③:おなかではありませんが,正常圧水頭症はモンロー孔の狭窄
私の仮説④:膿瘍T2強調像では高信号,拡散強調像では?
実践編応用
●腹部
T2-shine-throughに気をつけろ!
T2 dark-through:ADC画像,黒い部分にも注意しろ!
おなかが痛い!痛いところが病変の部位?
急性炎症は水浸し
感染症:寄生虫,心筋,細菌,ウイルス
●消化管
イレウスの検査とチェックポイント
急性腹症:激しい腹痛
消化管腫瘍:CT,MRIもすごいぞ!
腹痛,まず虫垂のチェック!
大腸の慢性炎症性疾患:潰瘍性大腸炎とCrohn病
門脈に空気! 異常な空気は重要所見
●肝臓・胆嚢
正常肝臓
正常肝臓の占拠性病変:転移性腫瘍のチェックは入念に!
肝臓の基本的な検査法:ダイナミックCT
MRIの標準的撮像方法
肝実質の濃度の変化:実質濃度低下,濃度上昇
肝細胞癌の特徴:中・低分化肝細胞癌
肝細胞癌?なんか違うな
Adenoma-carcinoma sequence vs de novo
海綿状血管腫は個性あふれる良性腫瘍
ちょっと変わった血管腫
びまん性肝疾患
胆嚢炎,ポリープと胆嚢癌,腺筋腫症,胆石
●膵臓・脾臓
正常膵臓 サイズの個人差が大きいな
急性膵炎:急激な腹痛
膵嚢胞性病変
浸潤性膵管癌
脾臓は大きなリンパ節!?
●腎臓・泌尿器
画像で見る腎皮質と髄質
腎臓の標準的検査法:CT,MRI
腎血管筋脂肪腫
腎細胞癌
腎嚢胞性疾患
副腎腫瘍
血尿は尿路疾患発見のきっかけ
前立腺の正常構造,加齢による変化
前立腺癌はT2低信号?癌は高信号じゃないの?
移行域の前立腺癌は診断できるの?
●婦人科疾患
正常女性骨盤と標準的撮像法:MRI
境界悪性?
卵巣成熟奇形腫
卵巣腫瘍の鑑別:嚢胞成分+充実部分は悪性腫瘍!
子宮筋腫の多彩な表情に注意
子宮筋層T2低信号:腺筋症と収縮
子宮頸部の嚢胞性病変
●腫瘍
腫瘍とは細胞の過剰な増殖,癌は自立的に無限に増殖する
典型的な悪性腫瘍は思っているほど多くありません
悪性腫瘍の血管
乏血性腫瘍:血流が少ないのに悪性腫瘍?
平滑筋腫瘍:悪性度は難しい