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看護学テキストNiCE
小児看護学概論 改訂第3版
子どもと家族に寄り添う援助
筆頭著者 二宮 啓子 今野 美紀 (編)
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-23187-4
電子版発売日 2021年3月8日
ページ数 422
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-524-25982-3
印刷版発行年月 2017年1月
書籍・雑誌概要
子どもと家族を中心とする看護を基本理念とし、子どもの権利を尊重した看護実践能力を身につけるための教科書。豊富な図表を用い、事例を多く取り入れ、根拠に基づいた小児看護の基礎知識、思考過程をわかりやすく解説。国家試験出題基準にも対応。関係法規や統計数値等も最新の情報に更新し、講義・実習どちらにも役立つ内容とした。
目次
【内容目次】
第I章 小児看護を実践するための基礎知識
1.小児看護とは
A.小児看護の対象
1 小児
2 家族
B.小児看護の目的
C.小児看護の役割と責務
1 小児の成長・発達の促進
2 小児の健康増進
3 小児の苦痛緩和
4 小児の疾患管理
5 家族の支援
6 他職種との連携
2.小児看護の移り変わり-歴史的変遷と課題
A.小児医療の変遷
B.小児看護の始まりと変遷
C.小児看護の課題
3.小児の人権
A.子ども観の変遷
B.子どもの権利
C.子どもと家族をとりまく社会の変化と子どもの権利
D.小児医療と子どもの権利
1 子どもの成長・発達とインフォームド・コンセント
2 小児医療における意思決定の特徴
3 子どもの権利擁護に対する医療者の認識
4 病院環境における子どもの権利擁護
E.小児看護と倫理的配慮
1 子どもの権利擁護に必要な看護師の能力
2 小児看護実践における子どもの権利擁護に必要な看護行為
F.生命倫理と小児看護
1 小児医療の進歩
2 子どもの臓器移植
4.小児看護における理論
A.ボウルビィの愛着理論
1 愛着行動
2 愛着行動の発達過程
3 母子分離に対する子どもの反応
B.ピアジェの認知発達理論
C.エリクソンの自我発達理論
5.小児看護における法律
A.わが国の母子保健政策の変遷
B.児童福祉法
C.母子保健法
D.児童虐待の防止等に関する法律
6.遊びと教育
A.子どもの権利と遊び・教育
B.遊び
1 小児にとっての遊びの定義と意義
2 遊びの分類と発達
3 入院している小児と遊び
C.教育
1 小児にとっての教育の意義
2 病気や障害をもった小児の教育のしくみ
3 入院している小児と教育
7.小児と家族
A.母性と父性
1 母性
2 父性
3 親性
B.システムとしての家族
1 家族とは
2 システムとして捉える家族
3 個人の健康と家族の健康
4 家族のセルフケア機能と看護
5 家族の発達過程
6 家族の構造と機能
C.これからの小児と家族の看護の方向性
1 看護師-患者と家族のパートナーシップ
2 患者と家族中心のケア(patient and family-centered care)
第II章 小児の病気・事故の予防と健康増進(ヘルスプロモーション)
1.健康増進に向けた政策
A.ヘルスプロモーション
1 ヘルスプロモーションとは
2 子どもの権利とヘルスプロモーション
B.わが国における健康増進に向けた政策や法律
1 政策や法律の経緯
2 健やか親子21
3 食育基本法
4 子育てを支援する政策や法律
2.健康増進のための社会制度-社会資源の活用
A.子どもと家族の健康を支える社会資源
1 社会資源とは
2 さまざまな社会資源
B.母子保健サービス
C.予防接種
1 予防接種の意義と予防接種法
2 予防接種の実際
D.多様な子育て支援サービス
E.社会資源を活用するうえでの配慮
3.小児をとりまく環境と対策
A.わが国における小児の傷害の特徴
1 小児の不慮の事故割合,自殺割合の推移
2 小児と情報化社会
B.セーフティプロモーション
C.小児の傷害を防ぐための看護の役割
第III章 小児の成長・発達と看護
1.成長・発達の基礎知識
A.小児の成長・発達とは
1 小児の成長・発達
2 成長・発達の原則
B.形態・機能的発達-身体の形・働きの成長を知る
1 形態的発達
2 機能的発達
C.心理・社会的発達-知力・こころ・社会性の成長を知る
1 認知
2 情緒
3 コミュニケーション(言語発達)
4 遊び
5 母子関係の発達
6 社会性
D.成長・発達に影響を与える要因
E.成長・発達の評価(アセスメント)
1 身体的アセスメント
2 身体発育の評価
3 精神・運動機能の評価
4 家庭環境のアセスメント
2.新生児期の看護
A.形態的発達
B.機能的発達
1 母体外環境への適応
2 運動能力
3 感覚機能
C.心理・社会的発達
D.小児と家族の日常生活への援助
E.新生児期に起こりやすい健康問題と援助
1 愛着形成の促進
2 新生児期の母親の育児上の心配
3.乳児期の看護
A.形態的発達
B.機能的発達
C.心理・社会的発達
D.小児と家族の日常生活への援助
E.乳児期に起こりやすい健康問題と援助
1 乳幼児突然死症候群(SIDS)
2 感染症
3 児童虐待
4.幼児期の看護
A.形態的発達
B.機能的発達
C.心理・社会的発達
D.小児と家族の日常生活への援助
E.幼児期に起こりやすい健康問題と援助
1 児童虐待
2 気管支喘息などのアレルギー疾患
3 感染症
4 不慮の事故
5.学童期の看護
A.形態的発達
B.機能的発達
C.心理・社会的発達
D.小児と家族の日常生活への援助
E.学童期に起こりやすい健康問題と援助
1 むし歯(う歯)と近視
2 肥満,痩身(やせ)
3 いじめ
4 不登校
5 貧困
6 学校保健
6.思春期の看護
A.形態的発達
B.機能的発達
C.心理・社会的発達
D.小児と家族の日常生活への援助
E.思春期に起こりやすい健康問題と援助
1 肥満
2 神経性無食欲症(拒食症)
3 うつ,自殺
4 いじめ,不登校
5 喫煙,飲酒
6 性意識の変化と性の逸脱行動
7 小児のセルフケアへの援助
第IV章 症状別にみる小児の看護
1.痛み
A.痛みの基礎知識
B.痛みのアセスメント
C.痛みのある小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
2.発熱
A.発熱の基礎知識
B.発熱のアセスメント
C.発熱のある小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
3.脱水
A.脱水の基礎知識
B.脱水のアセスメント
C.脱水を伴う小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
4.嘔吐
A.嘔吐の基礎知識
B.嘔吐のアセスメント
C 嘔吐を伴う小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
5.下痢
A.下痢の基礎知識
B.下痢のアセスメント
C.下痢を伴う小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
6.発疹
A.発疹の基礎知識
B.発疹のアセスメント
C.発疹のある小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
7.呼吸困難
A.呼吸困難の基礎知識
B.呼吸困難のアセスメント
C 呼吸困難のある小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
8.けいれん
A.けいれんの基礎知識
B.けいれんのアセスメント
C.けいれんのある小児の看護の実際
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
第V章 状況別にみる小児と家族の看護
1.外来における小児と家族の看護
A.小児を対象とする外来の特徴と看護の役割
B.外来における小児と家族への看護の実際
1 緊急性の判断
2 感染症の予防
3 安全の確保
4 診療の介助
5 検査・処置時のケア
6 小児と家族のセルフケアの支援
7 育児支援
C.小児の外来の環境
D.事例(1)-受診時の様子を捉え,小児が主体となる治療への取り組みにつなげる外来での看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
E.事例(2)-成長・発達を見据えたセルフケア移行への支援
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
2.入院における小児と家族の看護
A.小児の入院の動向
1 入院期間の短縮化
2 混合病棟の増加
B.小児の入院環境
1 物理的環境
2 人的環境
C.入院時の小児と家族への援助
1 外来における援助
2 ヘルスアセスメント
3 病棟オリエンテーション
4 入院に伴う不安の軽減
D.入院中の小児に対する援助
1 安心感の保障
2 生活リズム
3 遊びの援助
4 学習の継続
5 予期されるできごとへの心理的準備
E.入院中の小児の家族に対する援助
F.在宅療養に向けた小児と家族への援助
1 入院初期からの方向づけ
2 小児と家族に対する退院支援
G.事例(3)-初めて母親と離れて入院した幼児の分離不安
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
3.在宅療養している小児と家族の看護
A.在宅療養を必要とする小児と家族の特徴と援助
1 在宅療養を必要とする小児
2 在宅療養を必要とする小児の家族
3 発達段階に応じた小児の生活と疾患管理への援助
4 在宅療養している小児の家族への援助
B.多職種との連携と社会資源の活用
C.事例(4)-人工呼吸管理での在宅移行
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
4.検査・処置を受ける小児と家族の看護
A.小児の検査・処置の特徴
B.検査・処置を受ける小児の反応とプレパレーション
1 検査室・処置室の環境
2 ディストラクション
3 メディカルプレイ(遊びによる医療的説明)
4 処置後の遊び
C.検査・処置中の小児の安全・安楽への援助
1 必要最小限の抑制
2 声かけ
D.検査・処置を受ける小児の家族への援助
1 検査や処置を受ける際の家族の心理
2 検査や処置における家族への援助
E.感覚器障害をもつ小児の検査・処置時の看護
1 眼科検査・処置の看護のポイント
2 耳鼻科検査・処置の看護のポイント
F.事例(5)-小児白血病の3歳児が筋肉内注射を受ける際の看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
5.手術を受ける小児と家族の看護
A.小児の手術の特徴
B.手術を受ける小児の反応とプレパレーション
C.手術を受ける小児の術前・術中・術後の看護
1 手術前の看護
2 手術室および回復室での看護
3 手術直後の看護
4 日帰り手術
D.手術を受ける小児の家族への援助
E.事例(6)-ケアや処置への不安が強い術後1日目の男児への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
6.救急における小児と家族の看護
A.小児救急をめぐる社会的状況
B.小児救急外来を訪れる小児の特徴
1 小児患者の特徴
2 小児救急外来を訪れる小児の主訴と重症度
C.小児救急における看護対応
D.小児救急におけるトリアージ
1 小児救急医療におけるトリアージとは
2 看護師に求められるトリアージの能力
E.小児の事故・外傷の特徴
1 事故で受診した小児の親への対応
2 小児の事故・外傷と虐待
3 小児の熱傷と処置
4 小児の主な誤飲物質と処置
5 小児の溺水と処置
F.事例(7)-左上腕部の熱傷で救急外来を受診した1歳6ヵ月の男児への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
7.終末期における小児と家族の看護
A.小児の死の概念
1 健康な小児の死の概念
2 病気体験のある小児の死の概念
B.終末期における小児の心理
C.小児の終末期における家族の心理
D.終末期の小児の緩和ケアと死にゆく小児の家族への援助
E.事例(8)-再発を繰り返し,病院で家族とともに終末期を過ごした男児
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
第VI章 特別な支援を必要とする小児と家族の看護
1.先天性障害をもつ小児と家族の看護
A.先天性障害とは
B.先天性障害をもつ小児と家族の特徴と援助
1 出生前に診断された両親の特徴と援助
2 出生後の看護
3 成育過程における看護
C.事例(9)-先天性心疾患をもつ乳児と家族への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
2.長期療養が必要な小児と家族の看護
A.長期療養が必要な小児と家族の特徴
1 長期療養が必要な小児の特徴
2 長期療養を必要とする小児のセルフケア
3 ノーマライゼーション
4 慢性的な経過をたどる小児の健康障害を支える制度
B.長期入院(療養)が小児と家族に及ぼす影響
C.生活制限のある小児と家族への援助
D.退院から在宅への移行期の小児と家族への援助
E.小児から成人への移行期の援助
F.事例(10)-小児1型糖尿病で教育入院となった学童への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
3.がんの小児と家族の看護
A.小児がんとは
B.確定診断から治療開始までの小児と家族への援助
1 発症による衝撃と苦痛の大きい検査
2 意思決定
3 CV挿入
C.化学療法を受けている小児と家族への援助
D.清潔隔離が必要な小児と家族への援助
1 感染予防
2 隔離による孤独
E.退院を控えた小児と家族への援助
F.事例(11)-化学療法を受ける小児と罪悪感をもつ家族への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
4.感染症をもつ小児と家族の看護
A.小児の感染症の現状と看護の役割
B.よくみられる感染症
1 呼吸器感染症
2 消化器感染症
3 そのほかの感染症
C.感染症をもつ小児の看護
1 急性期症状の観察と緩和
2 環境調整と感染防止
3 隔離が必要な小児と家族への援助
D.事例(12)-急性胃腸炎の小児への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
5.身体障害のある小児と家族の看護
A.身体障害のある小児の現状
1 身体障害とは
2 身体障害のある小児と家族をとりまく環境
B.脳性麻痺のある小児と家族の看護
1 脳性麻痺とは
2 脳性麻痺のある小児の健康問題と看護
3 脳性麻痺のある小児と家族のハビリテーション
4 リハビリテーションチーム
C.重症心身障害のある小児と家族の看護
1 重症心身障害児とは
2 重症心身障害のある小児の健康問題と看護
3 重症心身障害のある小児の家族への援助
D.事例(13)-脳性麻痺・重症心身障害のある女児と家族への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
3 援助の具体策の一例
6.発達障害のある小児と家族の看護
A.発達障害とは
B.定義と診断基準
1 自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害
2 注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害(ADHD)
C.発達障害のある小児と家族の現状
D.発達障害者への対応
E.連携施設
F.事例(14)-発達障害が明らかになった小学生と家族への看護
1 問題の捉え方
2 看護実践と考え方
7.児童虐待を受けた小児と家族の看護
A.児童虐待の現状
B.児童虐待に対する看護職の役割
1 看護職のかかわり
2 児童虐待に対するアセスメント
C.虐待を受けた子どもと親への支援
1 医療機関における対応の基本
2 虐待を受けた子どもへの包括的ケア
3 親に対する援助
4 看護師の感情コントロール
D.児童虐待における通告と