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法医学 第4版

法医学 第4版
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筆頭著者 福島 弘文(監修) 舟山 眞人・齋藤 一之 (編)

南山堂

電子版ISBN 978-4-525-98425-0

電子版発売日 2022年3月7日

ページ数 379

判型 四六倍

印刷版ISBN 978-4-525-19074-3

印刷版発行年月 2022年1月

DOI https://doi.org/10.15104/9784525190743

書籍・雑誌概要

真実を見る.いのちを考える法医学!
社会情勢のさまざまな変化により,死亡の原因究明に法医学が期待される場面が増えています.2020年から世界的に多数の死者が出ているCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の法医病理学的な記述も含めた最新の情報と,医学生が学ぶうえで必要とされる法医学の歴史と今後の課題について,グラフや写真を使い,コンパクトにまとめて解説しています.また,巻末には関連法規をまとめて収載しており.学生だけでなく検死と関わる方の参考書としても活用できる一冊です.

目次

第1章 法医学総 論
Ⅰ. 法医学の社会的役割と歴史 【齋藤一之】  
  1. 法医学とは
  2. 法医学の諸分野と研究・検査機関
  3. 法医学の歴史
Ⅱ. 法医学領域における社会的活動と最近の動向
  1. 死因究明制度の問題点
  2. DNA 鑑定の進歩と課題
  3. 裁判員裁判への法医学の対応
  4. 異状死の概念と医療事故調査制度
Ⅲ.法医学の業務,鑑定 【舟山眞人】
  1. 検査の対象
  2. 検案・検視および非犯罪死体の取り扱い
  3. 鑑定
Ⅳ.解剖資格と法医解剖
  1. わが国における死体解剖と解剖資格
  2. 法医解剖
  3. 遺族の承諾

第2章 個体死・死体現象
Ⅰ.個体死 【舟山眞人】
  1. ヒトの死
  2. 脳死
Ⅱ.死体現象 【浅村英樹】
  1. 早期死体現象
  2. 晩期死体現象
  3. 死後経過時間の推定

第3章 内因による死
Ⅰ.突然死(内因性急死)と法医学 【齋藤一之・髙田 綾・高橋識志】
  1. 突然死と内因性急死
  2. 突然死の社会医学的意義と問題点
  3. 突然死と救急医学
Ⅱ.突然死の疫学
Ⅲ.突然死の原因となる疾患
  1. 虚血性心疾患? ?
  2. 虚血性心疾患以外の心疾患? ?
  3. 大血管疾患など
  4. 脳血管障害
  5. 呼吸器疾患? ?
  6. 消化器疾患
  7. 腎・尿路疾患
  8. アルコール関連障害
  9. 内分泌・代謝性疾患
 10. 産科的疾患
 11. 呼吸器系以外の感染症
12. 悪性腫瘍?
 13. 血液疾患
 14. その他の疾患・病態
Ⅳ.小児の突然死 【齋藤一之】
  1. 疫学
  2. 乳児期の突然死
  3. 乳児期以降の若年者の突然死

第4章 外因による死
Ⅰ.損 傷 【村井達哉】
 A.総 論
  1. 皮膚の構造と損傷
  2. 損傷の分類法
  3. 創傷の観察と記載法
 B.各 論
  1. 皮膚の連続性が断たれた創傷
  2. 皮膚の連続性が保たれた創傷
  3. 軟部組織の損傷
  4. 骨の損傷(骨折)
  5. 内部臓器の損傷
  6. 損傷と死因
  7. 交通事故損傷 【福永龍繁】
Ⅱ.窒 息 【村井達哉】
  1. 窒息総論
  2. 頚部圧迫による窒息
  3. 気道閉塞による窒息
  4. 低酸素環境による窒息
  5. その他の窒息
Ⅲ.異常環境による死 【黒田直人】
  1. 温度異常
  2. 放射線傷害
  3. 感電
  4. 異常気圧による傷害
  5. 爆発
Ⅳ.中 毒 【上野易弘】
 A.総 論
  1. 法医中毒学
  2. 毒物および中毒
  3. 薬毒物の分類
  4. 中毒発現の条件
  5. 中毒発生の原因と現状
  6. 薬毒物の代謝と排泄
  7. 中毒および中毒死の判定
  8. 薬毒物分析用の試料採取とその保存
  9. 薬毒物分析
 B.各 論
  1. 有毒ガス
  2. 工業用化学物質
  3. 農薬および類似化合物
  4. 神経剤
  5. 自然毒
  6. アルコールの法医学
  7. 医薬品
  8. 乱用薬物 【井上博之】

第5章 小児の法医学
Ⅰ.嬰児殺 【福永龍繁】
  1. 嬰児殺とは
  2. 胎児の発育程度と生活能力
  3. 生死産の別
  4. 出生後の生存期間
  5. 死因
Ⅱ.児童虐待 【井濱容子】
 A.総 論
  1. 児童(小児)虐待とは
  2. 歴史的背景
  3. わが国の社会的背景
  4. 虐待の分類
  5. 統計
  6. 虐待の影響
 B.各 論
  1. 生体鑑定

第6章 性に関る法医学
Ⅰ.妊娠,分娩,中絶 【福永龍繁】
  1. 妊娠,分娩
  2. 流産,早産
  3. 堕胎
  4. 死産
  5. 母体保護法
Ⅱ. 性の決定とセクシュアリティ 【渡邉和美】
  1. 生物学的性
  2. 性同一性障害(性別違和,性別不合)の性別
  3. 性嗜好異常
Ⅲ.性犯罪 【福永龍繁】
  1. 犯法的性行為
  2. 法医学的検査

第7章 犯罪と心理
Ⅰ.犯罪原因論 【渡邉和美】
  1. 緊張理論
  2. 分化的接触理論
  3. 社会コントロール理論
  4. ライフコース理論
Ⅱ.犯罪被害者の心理
  1. 被害者の心理
  2. 遺族の心理
  3. 医療関係者が受ける二次的なトラウマ
Ⅲ.殺人の心理
  1. バラバラ殺人
  2. 性的殺人
  3. 連続殺人
  4. 大量殺人
Ⅳ.性犯罪の心理
  1. 性犯罪者の心理メカニズム
  2. 認知の歪み
Ⅴ.犯罪者プロファイリング
  1. FBI 方式
  2. リヴァプール方式
  3. 日本の分析方式
  4. 事件リンク,犯人像推定,地理的分析目的

第8章 遺伝形質と親子鑑定
Ⅰ.血液型 【鈴木廣一】
  1. はじめに
  2. 糖鎖による血液型
  3. アミノ酸配列による血液型
  4. その他
  5. HLA
  6. 血液型と臨床
Ⅱ.DNA の多型 【関口和正】
  1. DNA を個人識別に用いる意義
  2. DNA の長さの違いによる多型
  3. DNA の塩基配列の違いによる多型
  4. DNA 多型の有用性の評価
  5. ミトコンドリアDNA 多型【安達 登】
Ⅲ.親子鑑定 【関口和正】
  1. 親子鑑定の意味
  2. 検査方法
  3. 確率計算
  4. 大規模災害でのDNA 検査

第9章 物体検査と個人識別
Ⅰ.物体検査 【中西宏明】
  1. 鑑定資料の取り扱いと鑑定の注意事項
  2. 鑑定の流れ
  3. 血痕
  4. 唾液
  5. 精液・腟液
  6. 尿
  7. 汗・糞便
  8. 毛髪
  9. 組織片
Ⅱ.個人識別
  1. 個人識別の意義
  2. 皮膚紋理
  3. 白骨検査 【宮坂祥夫】
  4. 歯牙 【水口 清】
  5. 顎顔面形態からの個人識別 【宮坂祥夫】

第10章 死亡時画像診断
  1. 単純X 線撮影 【舟山眞人】
  2. 単純CT 撮影

第11章 死体の検査と事務的処理
Ⅰ.異状死の判断と死体検案 【舟山眞人】
  1.異状死体とは
  2.死体検案
Ⅱ.大規模災害時の法医学的対応
  1.法医学的に何を求められるのか
  2.死因
  3.死亡時刻
  4.身元確認
Ⅲ.死亡診断書(死体検案書)の作成 【金涌佳雅】
  1.死亡診断書(死体検案書)の役割?
  2.死亡診断書(死体検案書)発行の義務?
  3.死亡診断書と死体検案書の区別
  4.死亡診断書(死体検案書)の作成
  5.死亡診断書ならびに死体検案書の訂正
  6.死産証書(死胎検案書)の作成と発行

第12章 医と法
Ⅰ. 医師に必要な法律概念 【岩志和一郎】
  1.法的な存在としての医療
  2.法と倫理
  3.法と法律
  4.公法と私法
  5.法と裁判
  6.行政処分
Ⅱ.医師の法的地位
  1.医師の資格と名称独占
  2.医師の業務と業務独占
  3.医師ゆえに生ずる義務
Ⅲ.医師と患者の関係
  1. 医療行為
  2. 承諾と説明
  3. 医療契約(診療契約)
  4. 医療事故と医事紛争 【高橋識志】

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