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看護サービス管理 第5版
筆頭著者 小池 智子 (他編)
その他の著者等 松浦 正子/中西 睦子
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63661-2
電子版発売日 2019年3月25日
ページ数 328
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-260-03661-0
印刷版発行年月 2018年12月
書籍・雑誌概要
本書は、看護サービスの管理を組織マネジメントだけでなく、経済や政策などさまざまな角度からとらえている。さらに、看護サービスの場も病棟のみならず地域(在宅)も含めた広い視野でとらえている。つまり、看護管理学を多角的に学べるようになっている。今回の改訂では、抽象的な理論を具体的に理解できるよう事例を示したり、読者が自ら学べるよう問いを設定したり、知識を身につけられるよう工夫されている。
目次
第1章 看護サービス管理とは何か
看護サービス管理とは
1 なぜサービスか
2 ヒト・モノ・カネ・情報という資源
3 組織と管理の一般的概念
4 看護サービス管理の対象
看護をサービスとしてとらえることの意味
1 コンシューマリズムの流れ
2 貨幣経済社会システムからみた看護
3 サービスの消費者としての患者とサービスの質
医療費と看護サービス
1 サービス対価としての医療とその動き
2 質的ニーズの増大は医療費抑制を招く
3 看護経済学の可能性
生産性の高い看護提供システムの構築
1 システムアプローチ
2 情報システムがもたらす空間的・時間的効率性
3 最終的には看護職自身に還元されるシステム
第2章 看護サービス管理の基礎
リーダーシップ・マネジメント
1 リーダーとは
2 リーダーシップ能力
3 リーダーシップスタイル
4 状況別リーダーシップ
モチベーション(動機づけ)
1 マズローの欲求体系理論
2 ハーツバーグの二要因理論
3 強化理論
4 期待理論
5 公平理論
組織の仕組みと機能
1 人間行動の環境としての組織
2 医療における組織
3 組織構造
管理論(さまざまな管理モデル)
1 管理論の歴史的変遷
2 仕事に対する姿勢
3 マネジメント論
4 管理職のアセスメント
組織コミュニケーション
1 組織とは
2 コミュニケーションとは
組織コミュニケーション能力
1 組織コミュニケーション能力の定義
2 組織コミュニケーション能力の考え方
3 組織コミュニケーション能力の向上
看護管理に必要な組織コミュニケーション能力
1 組織コミュニケーションにおける管理者の役割
2 看護管理者に求められる組織コミュニケーションの知識
3 看護管理者に求められる組織コミュニケーション行動
第3章 看護サービス管理の要素とプロセス
看護サービス管理の諸要素
1 マネジメントとは
2 管理者の仕事
3 サービスとは
看護サービス管理のプロセス
1 アセスメント
2 プラニング
3 組織化
4 行動化
5 統制
第4章 日本の医療と介護サービス提供システム
医療経済の仕組み
1 増嵩する国民医療費
2 医療経済をミクロで考える
介護保険制度と看護サービス提供
1 看護職にとって身近になった介護保険制度
2 介護保険制度,介護保険法,介護報酬とは
3 介護保険制度の仕組み
4 介護保険制度の利用手続き
5 介護サービスの種類
6 居宅介護支援/介護支援専門員(ケアマネジャー)とは
7 介護サービス提供における看護配置基準
8 医療保険と介護保険の違い
9 看護サービス管理者に求められるもの
在宅看護におけるマネジメント
1 在宅看護が看護マネジメントにとって重要であるわけ
2 在宅看護の基本的な考え方
看護サービス提供システムの現状と課題
1 看護市場(マーケティング)
2 トランジショナル・ケア
組織デザインとしてのチーム医療
1 限りある人的資源の活用
2 「チームワーク」の質を高める
3 チーム医療の推進
4 チームの組織デザイン
5 「協力の科学」としての医療
6 チーム医療を促進する組織文化の醸成
第5章 看護行政の仕組みと看護政策
看護行政の仕組み
1 看護行政の組織と機能
2 看護政策の展開
政策決定過程と看護職の参画
1 わが国の立法の成立過程
2 診療報酬改定の過程
3 政策決定過程への参加
第6章 看護サービスの質保証
病院機能評価の考え方と仕組み
1 病院機能評価の沿革
2 病院機能評価の仕組み
医療機能評価機構が掲げている課題と評価の視点
1 地域医療の質向上に寄与するためには
2 医療の質改善を促進させるための組織への支援
3 医療の質改善を促進させるための教育
4 評価の視点とその対応方法
看護部門の自己評価
1 看護部理念・目標から評価項目を読み解く
2 サービスの視点からの質評価
3 看護実践と評価
4 トータル・クオリティ・マネジメント(TQM)
患者満足
1 患者満足度に関する研究の始まり
2 患者満足度が注目されてきた背景
3 患者満足度調査
4 医療に求められるサービス
5 患者満足度に影響する要因
看護師の職務満足
1 職務満足に関する研究の背景
2 職務満足はなぜ必要か
第7章 看護サービス管理におけるリスクマネジメント
医療現場のリスクマネジメント
1 リスクマネジメントとは―その歴史とわが国の医療現場への導入
2 システムとしての安全をめざす医療のリスクマネジメント
リスクマネジメントからみた看護事故防止の考え方
1 2群の看護事故における危険要因の主たる所在の違い
2 療養上の世話における事故の防止
3 診療の補助における事故の防止
ヒヤリハット事例(インシデント)のリスクマネジメントへの活用
1 個々事例の分析と活用
2 多数事例の分析と活用
リスクマネジメントにおける看護部門の役割
看護師の労働安全衛生とリスクマネジメント
1 職業感染
2 抗がん剤の曝露
3 放射線の曝露
4 消毒剤グルタルアルデヒドの曝露
5 ラテックスアレルギー
6 患者・家族からの暴力
7 職業性腰痛
8 パワーハラスメント
個人と組織のレジリエンスを高める
第8章 看護と情報管理のシステム
看護サービスの提供と情報管理
1 看護サービス提供のプロセス
2 スタッフナースに必要な情報
3 看護管理者に必要な情報
看護を支援する情報システムの実際
1 求められている看護サービス
2 診療支援システム
3 看護ケアを支援するシステム
4 看護管理を支援するシステム
看護情報システムの課題と展望
1 電子カルテと看護
2 看護実践のための分類基準(標準化の事例)
3 臨床で用いる看護実践用語の標準化
4 臨床看護知識の構造化と再利用
第9章 看護キャリア開発
専門職としての展望
1 専門職とは
2 看護の専門職化(プロフェッショナリゼーション)
3 看護の専門分化
4 専門分化の統合
キャリア開発の方策
1 キャリア開発に関連する用語の整理
2 組織におけるキャリア開発の位置づけ
3 キャリア開発モデル
4 生涯発達の視点
新人看護師教育―プリセプター制度
1 プリセプター制度の歴史
2 わが国のプリセプター制度の特徴
3 プリセプターの役割
4 プリセプター制度をめぐる混乱
5 クリニカルラダーの活用
現任教育におけるキャリア開発―見えにくい看護の知の見える化の方法
1 看護師という道を選択した者としてキャリア開発するという自覚
2 キャリア開発(学習)の2つの方法
3 理論と実践の統合,統合体としての身体(達人レベルの熟達)をもつ専門職
4 認識の発展を促す方法
5 学び続けていく個人として,チームとして,組織として,そして社会とともに
第10章 看護倫理と看護サービス管理
看護職の体験する倫理的ジレンマ
1 看護職のジレンマの特質
2 複雑になった倫理的判断基準
看護サービス管理の場に生じる倫理的問題
1 看護管理者の体験する倫理的ジレンマ
2 管理の場に生じる倫理的問題の例
看護サービス管理の倫理原則と看護管理者の役割
1 看護管理者の役割
2 看護管理者の倫理原則
看護倫理を実現するシステムづくりと組織文化の創造
1 看護倫理教育
2 システムづくり
第11章 看護サービス管理における教育と研究
看護サービス管理における教育
1 看護サービス管理の基礎教育
2 看護管理者の育成と大学院教育
3 看護情報の電子化は研究と教育をどのように変えてきたか
4 ケース・メソッドによる看護管理者教育
看護サービス管理における研究
1 看護サービス管理研究の動向と課題
2 研究成果の看護サービス管理への応用―データを生かす
索引