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認知症の心理アセスメント はじめの一歩
筆頭著者 黒川 由紀子 (他編)
慶成会老年学研究所長/上智大名誉教授
その他の著者等 扇澤 史子
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-63262-1
電子版発売日 2019年3月25日
ページ数 184
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-03262-9
印刷版発行年月 2018年6月
書籍・雑誌概要
今後心理職のより深いかかわりが求められる「認知症」。そのアセスメントから支援への導き方までを学べる本が登場。検査結果の背景に脳のどんな障害があるのか、イラストと豊富なデータ、事例でしっかり解説し、公認心理師対策にも生かせる「神経心理学」の基本が身につく。病院や地域、福祉施設など様々な場面でのアセスメントと支援、報告書の書き方も明快に提示。認知症にかかわる心理職が“はじめの一歩”を踏み出せる1冊!
目次
序章 なぜ認知症の心理アセスメントが大切なのか
A はじめに
B 認知症のアセスメントの6つのポイント
C 今後の課題
第1章 知っておきたい アセスメントのための基礎知識
1 認知症とそのアセスメント
A 認知症ってどんな病気?
B 認知症の臨床像とアセスメント
C 病期・病型に応じたアセスメント
2 どんな検査をするの?
A 「神経心理学的検査」と「人格検査」
B 「神経心理学」の考え方を理解しよう
C 神経心理学的検査における2つのアプローチ法
D 3種類の神経心理学的検査
3 検査にあたって配慮したいこと─本人のパフォーマンス発揮のために
A 検査環境
B 検査者の態度や話し方
C 被検者の意欲や安心感
第2章 部位別にみた 脳の機能とその検査
1 はじめに
2 側頭葉内側が担う、記憶を形成する機能とその検査
A 側頭葉内側のはたらき
B 側頭葉内側の障害によって生じる症状
C 側頭葉内側機能の神経心理学的検査によるアセスメント
D 側頭葉内側機能の観察法や定性的評価によるアセスメント
3 側頭葉外側が担う、記憶・言葉の理解の機能とその検査
A 側頭葉外側のはたらき
B 側頭葉外側の障害によって生じる症状(意味記憶障害を中心に)
C 側頭葉外側機能の神経心理学的検査によるアセスメント
D 側頭葉外側機能の観察法や定性的評価によるアセスメント
4 前頭葉が担う、感情や行動をコントロールする機能とその検査
A 前頭葉のはたらき
B 前頭葉の障害によって生じる症状
C 前頭葉機能の神経心理学的検査によるアセスメント
D 前頭葉機能の観察法や定性的評価によるアセスメント
5 後頭葉が担う、物の見え方に関する機能とその検査
A 後頭葉のはたらき
B 後頭葉に関連した障害によって生じる症状
C 後頭葉機能の神経心理学的検査によるアセスメント
6 頭頂葉が担う、物の位置関係把握の機能とその検査
A 頭頂葉のはたらき
B 頭頂葉の障害によって生じる症状
C 頭頂葉機能の神経心理学的検査によるアセスメント
第3章 認知症の病型別にみた 認知機能障害の特徴とアセスメントの実際
1 はじめに
2 アルツハイマー型認知症(AD)の特徴とアセスメント
A 病型の特徴─経過と臨床症状
B 心理検査でみられるADの認知機能の特徴
C ADの神経心理学的アセスメントとその後の支援の例
3 レビー小体型認知症(DLB)の特徴とアセスメント
A 病型の特徴─経過と臨床症状
B 心理検査でみられるDLBの認知機能の特徴
C DLBの神経心理学的アセスメントとその後の支援の例
4 血管性認知症(VaD)の特徴とアセスメント
A 病型の特徴─経過と臨床症状
B 心理検査でみられるVaDの認知機能の特徴
5 前頭側頭型認知症(FTD)の特徴とアセスメント
A 病型の特徴─経過と臨床症状
B 心理検査でみられるFTDの認知機能の特徴
C FTDの神経心理学的アセスメントとその後の支援の例
6 認知症と間違われやすい疾患・病態の特徴とアセスメント
A 老年期うつ病
B せん妄
C アルコール性認知症
第4章 場面別にみたアセスメントと結果の伝え方・その後の支援への活かし方
1 はじめに─アセスメント結果の伝え方
A アセスメントは誰のために行われるのか
B フィードバックはどのように行うのか
C アセスメントレポート(報告書)にはどのような情報を書けばよいか
2 認知症のリハビリテーションにおけるアセスメント
─解釈の視点と結果の活かし方
A 認知症のリハビリテーションとは
B どのような点に注目して報告するか
C リハビリテーション計画の見直し
3 急性期病院でのアセスメントと結果の伝え方・その後の支援への活かし方
(リエゾンを中心に)
A 急性期病院における心理職の役割
B 多職種チームによるアセスメントと支援
C アセスメント結果の伝え方・支援への活かし方
4 慢性期病院・療養型病院でのアセスメントと結果の伝え方・
その後の支援への活かし方
A 慢性期病院・療養型病院とは
B 慢性期病院・療養型病院に入院する高齢者の特徴
C 慢性期病院・療養型病院におけるアセスメントの目的
D 慢性期病院・療養型病院におけるアセスメントの留意点
E アセスメント結果の伝え方・支援への活かし方
5 福祉施設でのアセスメントと結果の伝え方・その後の支援への活かし方
A 福祉施設における心理職の役割とアセスメントの考え方
B 福祉施設におけるアセスメント
C 福祉施設で心理職として働く際に大切にしている視点や姿勢
6 地域に出向くアセスメントと結果の伝え方・その後の支援への活かし方
(アウトリーチを中心に)
A 認知症アウトリーチチームの目的と方法、心理職の役割
B アウトリーチ活動におけるアセスメントの具体例
C アセスメント結果の伝え方・支援への活かし方
第5章 対談 認知症の心理アセスメント、その先へ
なぜ、アセスメントが重要なのか
「二足のわらじ」を履けるようになろう
検査の点数の「その先」を考える
「認知症」と「老い」をどうとらえるか
絶望と喪失から、「英知」にたどりつく
認知症の本人が気軽に出向き、話し合える場を
高齢者臨床の現場で働く心理職へのメッセージ
さらに学びを深めたいあなたへ
あとがき
索引
Column
人格のアセスメントを取り入れた心理支援
検査を受けた本人の気持ち
他職種から心理職へのメッセージ Vol.1〈看護師〉
他職種から心理職へのメッセージ Vol.2〈医師〉
他職種から心理職へのメッセージ Vol.3〈ソーシャルワーカー(SW)〉