画像診断 39巻14号 (2019年11月)

特集 知っていると役立つ小児画像診断における正常と異常の境界

序説 野坂 俊介
  • 文献概要を表示

「わが国は,2025年以降,5人に1人近くが75歳以上という超高齢化社会を迎える」と聞いて,読者の皆さんはどのように思われるであろうか.65歳以上の高齢者1人を支える20〜64歳の現役世代が1965年は9.1人であったのに対し,2025年には1.2人になるといわれている.これは,このところ耳にする機会の多い“2025年問題”の話で,5年後はあっという間である.

  • 文献概要を表示

胎児MRIや生後のMRI,CTで把握することができる,脳および頭蓋の発達に伴う変化としては,神経細胞移動の最終段階,脳回脳溝の形成,髄鞘化,生理的石灰化,頭蓋骨縫合と泉門の変化などがある.本稿では,これらを中心に概説した.ぱっと開いてみればわかるよう,画像と表を参照するだけでおおよそを把握できるように執筆した.読者の皆様の日常診療の役に立てば幸いである.

  • 文献概要を表示

都合により,掲載できません。

  • 文献概要を表示

低位脊髄円錐や終糸肥厚は係留脊髄症候群を疑わせる所見であるため,超音波検査やMRIでは,脊髄円錐下端の位置や終糸径を評価することが大切である.半椎体などの椎体奇形をみた場合,背景の先天奇形症候群の有無に留意する必要がある.二分脊椎とは椎弓正中の癒合不全を指し,他に異常がなければ正常変異と考えてよい.

  • 文献概要を表示

十分な吸気位でないタイミングで撮影された胸部単純X線写真は,肺の透過性や気管,心陰影や胸腺などの縦隔構造を,時に誤って病的と診断してしまうことが起こりうるため,特に新生児や乳幼児の読影では注意を要する.また,胸腺の様々な正常像・正常変異を知ることは,単純X線写真だけでなく,CTやMRIの読影においても適切な診断を行う上で必要な知識である.

  • 文献概要を表示

胸部単純X線写真にて心拡大を評価するには,心胸郭比(CTR)の計測が有用である.肺動脈は肺動脈本幹,中心肺動脈,末梢肺動脈の3部位で評価する.肺静脈圧上昇はcephalization,bronchial cuffing,Kerley A/B線があれば疑う.

  • 文献概要を表示

小児は年齢ごとに体格や各臓器のサイズも変化し,また,個人間の幅も成人より広いことが多いため,正常か異常かの判断は一様ではない.これに関して臨床的にも普遍的に述べた文献は少ない.本稿では,小児の画像にあまり慣れていない先生方が迷いそうな点を抽出し,アドバイス的に対処法を解説する.

  • 文献概要を表示

小児泌尿器領域は,尿路感染症,水腎症など様々な理由で超音波検査,排尿時膀胱尿道造影(VCUG)が行われる.腎は出生後も成長する臓器で,また,膀胱機能の確立には時間を要する.解剖学的,機能的な成長過程の変化を知った上で,画像診断を行うことが大切である.本稿では,小児泌尿器領域の正常亜型を中心に解説する.

  • 文献概要を表示

成長に伴う画像所見の変化を,骨髄と骨膜,骨幹端に着目して解説する.はじめに骨髄について骨髄転換のMRI所見を示しつつ,病変を検出するための検査適用や着目点について言及する.次に単純X線写真に認める骨膜,骨幹端の生理的変化と病変の所見を,同部に好発する“don’t touch”病変とともに提示する.

すとらびすむす

人工知能? 沖崎 貴琢
  • 文献概要を表示

皆さんは,“ポケコン”をご存じだろうか?プログラム電卓の一種として販売されていたが,筆者が高校生だった1990年前後には携帯可能で比較的安価であったことから(高校生にとって当時のPCはとても高価で,手の届くものではなかった),筆者の周りの友人にはポケコンマニアが数名いた.筆者も彼らにならって高2の時分にポケコンを入手し,遊んでいた記憶がある.

  • 文献概要を表示

50歳台,男性.右季肋部のしこりを自覚して受診.増大傾向であったが,圧痛なし,熱感なし.超音波検査では右腹壁に長径3cmの不整形腫瘤を認めた.内部はやや不均一な低エコーを呈し,辺縁は索状に連続する構造を複数認めた.MRIでは,腫瘤は右腹壁筋間に存在しており,多分葉状,不整形で境界は概ね明瞭であった.T1強調像では,筋と概ね等信号,ADC低下は認められなかった.T2強調像にて著明高信号を呈し,辺縁優位の造影効果を有する部分と,T2強調像でやや高信号を呈し,比較的均一な造影効果を有する部分が認められた.造影後期相では,超音波検査と同様に辺縁に伸びる索状の造影効果を複数箇所で認めた.脂肪の含有は認められなかった.

  • 文献概要を表示

Q1頭頸部癌の検査(特に初回精査目的)の段階で,造影CTとMRIは必ず両方必要でしょうか? 造影CTである程度評価して,CTのみでは難しい場合やより詳細な評価が必要な場合にMRIを追加するのでしょうか?MRIで評価する場合は,ある程度薄い画像でS/Nにも配慮してスキャンする必要があると思いますが,やはりCTを先に撮って,それをみて特に必要なところを重点的にMRI追加するのがよろしいでしょうか?また,MRIルーチン検査などをどのように設定されているか教えてください.

Q2CTを読影する際に,喉頭癌の下咽頭進展なのか,下咽頭癌の喉頭進展なのか,判断できないことが多々あるのですが,鑑別点はありますか? また,耳鼻科からの依頼票やカルテをみると,そのどちらかを迷っていることはあまりなさそうなのですが,ファイバーでは容易に鑑別できるのでしょうか?

Q3画像診断7月号p.900に舌の脱神経所見について「急性期:CTで低吸収,STIR像で高信号,造影効果+」とありますが,どのような変化をみているのでしょうか? また,急性期とはおよそどのくらいの期間でしょうか?

Picked-up Knowledge from Foreign Journals

神経放射線−ぎっくり腰 森 墾
  • 文献概要を表示

●脳皮質構造の違いが急性腰痛刺激への感受性の有無に関与する

●急性腰痛症の画像検査には,臨床情報に基づいた適用判断が不可欠

●急性腰痛症を呈する意外な病変

CASE OF THE MONTH

Case of December 佐藤 友美 , 高瀬 圭
  • 文献概要を表示

20歳台,女性.主訴:便秘.現病歴:出身国にて,ある疾患の治療歴あり.便秘を主訴に来院.生活歴:南アジア出身.受診の約4か月前に来日.

解答応募用紙は,https://gakken-mesh.jp/html/pc/pdf/case-web.pdf からダウンロードできます.

The Key to Case of October 影山 咲子 , 高瀬 圭
  • 文献概要を表示

20歳台,女性.2妊1産.現病歴:自然妊娠後8週で自然流産と診断され,子宮内容除去術が施行された.絨毛組織と脱落膜からなる組織が得られ,悪性所見を認めなかった.術後2週間目の経過観察の超音波検査にて子宮内に腫瘤を指摘された.既往歴:喘息.第1子は帝王切開.血液検査所見:Hb 12.4mg/dl,血清β-hCG 179.9mIU/ml.MRIを示す.考えられる診断は何か?

他科のエキスパートにお尋ねします−ここを教えていただけますか?

膀胱編 伊藤 敬一 , 新本 弘
  • 文献概要を表示

●膀胱癌の診断手順について教えてください.

●膀胱癌で画像(CT,MRI)に期待していることは何ですか?

●膀胱癌のステージごとの治療方針について教えてください.

General Radiology診断演習

  • 文献概要を表示

部膨満感が出現.CTで下行結腸に腫瘤が指摘された.異常を示した主な血液検査結果は次の通りである.Alb 3.1g/dl[基準値:4.1〜5.1],ALP 434U/l[100〜325],CRP 0.91mg/dl[<0.3],CEA 6.0ng/ml[0〜5],CA 19-9 4U/ml[<37].左下肢閉塞性動脈硬化症に対して外来にて抗血小板療法中である.

------------

目次

英文目次

編集顧問・編集委員

Information

今月のKEY 画像

写真一覧

Information

総目次

Back Numbers

奥付

基本情報

3914_cover.jpg
画像診断
39巻14号 (2019年11月)
電子版ISSN:2432-1281 印刷版ISSN:0285-0524 学研メディカル秀潤社

文献閲覧数ランキング(
5月25日~5月31日
)