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投稿論文 原著論文
トランスジェンダーの子どもを持つ母親の実感をめぐる語り合い
町田 奈緒士
1
1奈良女子大学研究院人文科学系
キーワード:
トランスジェンダーの子ども
,
親(母親)
,
語り合い法
,
現象学的質的研究
Keyword:
transgender child
,
parent (mother)
,
in-depth talking approach
,
phenomenological qualitative research
pp.487-496
発行日 2026年9月10日
Published Date 2026/9/10
DOI https://doi.org/10.69291/cp26050617
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- 参考文献 Reference
トランスジェンダー(トランス)についての従来の研究は,当人の体験にその焦点が当てられてきた。しかしながら,トランスの子どもを持つ親もまた周囲からの拒絶を体験することや,喪失のプロセスを経ることが先行研究によって示唆されており,親に対する支援を勘案するための知見の創出が課題となっている。本研究は,トランスの子どもを持つ母親の実感を捉え,生活を送る上で支えを明らかにすることを目的とし,現象学的質的研究法である語り合い法を用い,1名のトランスの子どもを持つ母親にインタビューを実施した。結果をもとに,自らの中にあった子ども像の喪失という痛みを引き受けつつ,社会的な緊張関係の中で揺れ動きながらも,目の前の子どもの生を支えるための性に対する柔軟な構えに開かれていく体験プロセスを描き,その中で医療者や仲間の存在が支えとなっていることを示した。加えて,調査者が当事者性を有する場合の留意点を論じた。

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