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特集 耳鼻咽喉科領域における患者支援機器
【耳科領域】
心身症評価のためのアンケートと評価キットについて
細谷 誠
1
Makoto Hosoya
1
1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
キーワード:
心身症
,
HADS
,
STAI
,
BDI-II
Keyword:
心身症
,
HADS
,
STAI
,
BDI-II
pp.394-397
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000002073
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はじめに
心身症は,「身体症状・身体疾患の発症および経過に心理社会的因子が密接に関与し,かつ客観的に器質的あるいは機能的障害が認められる病態」と定義され,身体的側面と心理社会的側面が相互に影響し合う点に特徴がある。発症機序においては,心理社会的ストレス,対処行動(coping),性格傾向などが複雑に関連している。耳鼻咽喉科の日常診療において遭遇頻度の高い耳鳴,聴覚過敏,めまい,咽喉頭異常感といった症状の一部には,心身症的要因の関与がしばしば認められ,これらの諸症状における,難治性・反復性の形成に深く寄与していると考えられている。過去の報告では,耳鼻咽喉科外来患者の約20%が心身症に該当する可能性があると報告されており1),耳鼻咽喉科医にとって心身症的要素の理解と把握は不可欠である。しかしながら,時間的制限の多い日常耳鼻咽喉科診療では,患者の内的ストレス状態や心理的背景を客観的に評価することは困難である。注意深い問診により,患者の生活背景,ストレス要因,症状に対する認知的理解や不安傾向を把握することは可能であるが,十分な心理評価を体系的に行うことは現実的に限界がある。

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