Japanese
English
- 有料閲覧
PPV購入案内
1,320円 (1,200円+税10%) こちらは、524ページから528ページの文献です。購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
医学論文を発表するという行為は,医学研究の過程と結果を,客観的かつ検証可能なデータに基づいて社会に向けて公開することである。他者による再現性や批判的検討を可能にするために,論文発表には高い倫理性と研究者としての責任が求められる。
研究不正に関する制度整備は,米国では1980年代から,わが国では2000年代以降に本格化し,現在では「捏造」「改竄」「盗用」といった明確な不正行為(特定不正行為)に加え,「不適切な著者資格」や「多重投稿」などのグレーゾーンに属する行為(疑わしい研究行為)についても基準が設けられている。これに伴い,医学研究に携わる者には定期的な研究倫理教育の受講が義務づけられている。
それでもなお,医学論文における不正は後を絶たず,近年でも特に「盗用・剽窃」に関連する不正は数多く報告されている。例えば,2015~2024年までに「文部科学省の予算の配分又は措置により行われる研究活動において不正行為が認定された事案」111件 1)のうち,半数を超える58件が「盗用」に関連する不正である。これらの多くは,研究者の意図的な不正というよりも,基本的な規範意識の甘さや倫理に対する認識不足に起因するものである。海外の科学論文の撤回に関する大規模データベースにおいても,撤回理由の中では盗用が3割以上と最も高頻度で,必ずしも悪意によらない理由も多いことが報告されている 2)。
本稿では,医学論文作成における代表的な倫理的問題である「盗用・剽窃」と,それに関連する「不適切な著者資格」および「多重投稿」について,国内外のガイドラインおよび日本形成外科学会会誌の倫理要項を参照して詳述し,研究者が遵守すべき倫理的原則について考察する。
なお,「盗用」と「剽窃」は厳密には異なる概念であるが,本稿では便宜上,より広義な「盗用」に表記を統一する。

Copyright© 2026 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.

