Japanese
English
- 有料閲覧
PPV購入案内
1,650円 (1,500円+税10%) こちらは、663ページから667ページの文献です。購入には医書.jp本会員登録が必要です。
会員登録完了後に改めて上記「購入サイトへ」を選択してください。
または「購入サイトへ」選択後に「購入ログイン」、「新規会員登録」の順に進んでください。
会員登録について詳しくはをご確認ください。
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
食物アレルギーとは「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象」と定義される1)。一般に,「食物による有害反応」は免疫学的機序と非免疫学的機序に分類される1)。非免疫学的機序の代表的な例として,「牛乳を飲むと下痢になるため,私は牛乳にアレルギーがある」と訴える患者の多くは牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素であるラクターゼの機能低下による乳糖不耐症であることが多く,年齢とともに酵素の機能が低下するため症状が重篤になる場合がある。一律に免疫学的機序か,非免疫学的機序かどうかの判断が難しい場合もあり,例えばアルコールを多量に摂取した人の顔面が紅潮したとしても,アレルギー反応はまず疑われず,アルコールやその代謝産物であるアセトアルデヒドによる毛細血管拡張を医師はまず考えるであろう。しかし,実験的にはアセトアルデヒドはアンギオテンシン変換酵素の役割を阻害し2),さらにマスト細胞からのヒスタミン遊離も促進させることがわかっている3)。このように「免疫学的機序」と「非免疫学的機序」の分類は簡単なようで実は難しい課題を含んでいるのだ。『食物アレルギー診療ガイドライン』では免疫学的機序であるアレルギー反応を「IgE依存性反応」と「非IgE依存性反応」とに分けているが,皮膚科的な立場として筆者は,狭義の「アレルギー機序」は「IgE依存性反応」のみを指し示すという見解である。通常IgE依存性反応であれば少量の抗原曝露により免疫反応が惹起されるため,例えばソバアレルギーの患者であれば少量のソバを摂食しても全身の皮疹や呼吸困難などの症状が生じ得る。しかし前述の乳糖不耐症であれば,少量の牛乳および乳糖の摂取であれば症状はおこらないかごく軽度であり,その症状発現は用量依存性と言える。アルコールによる顔面紅潮も用量依存性であり,「非アレルギー性(非IgE依存性)」との立場をとる。アスピリン不耐症やNSAIDs蕁麻疹についても非アレルギー性蕁麻疹に分類される4)。ここからの本稿は主にIgE依存性反応について論じることとする。

Copyright © 2026, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

