Japanese
English
報告
モルヒネの試験管内分解
In vitro degradation of Morphine
細谷 英吉
1
Eikichi HOSOYA
1
1慶応大学医学部藥理学教室
1Department of Pharmacology, School of Medicine, Keio University
pp.177-181
発行日 1955年2月15日
Published Date 1955/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905814
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近年におけるモルヒネの藥理学的研究の中で劃期的なものは1940年Gross, Thompson and Vincent1)等及びOberst2)が夫々別個に発表した遊離モルヒネ(free morphine)と結合モルヒネ(bound morphine)についての報告であろう。それ迄は結合モルヒネに就ての概念が無かつたため遊離モルヒネの回收量のみに依り凡ゆることが論じられたのであつたが,それ以後は遊離及結合モルヒネの両者について単独或は比較的に探求するようになり,こゝにモルヒネ類の研究は新生面を拓いたのである。其後アイソトープの利用,又最近にはモルヒネ合成の成功(1952)もあり,抽出,定量法の進歩と相俟つて新知見が続出している状態である。
不幸にして吾国では,この結合モルヒネの概念が文献として渡来する前後から鎖国状態となつたため,又終戦後は麻藥取扱が過度に嚴重になつたため,それ以前には優秀な業蹟が多数あつたにもかゝわらず,この方面ではあまり進歩が見られなくなつてしまつた。

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