Japanese
English
特集 細胞骨格
総説
細胞骨格としてのアクチン系
Actin and myosinsystem as cytoskeletal elements
秦野 節司
1
Sadashi Hatano
1
1名古屋大学理学部分子生物学研究施設
pp.12-18
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903437
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Ⅰ.真核細胞のアクチン,ミオシン
もともとアクチンやミオシンは,横紋筋の収縮性蛋白質として発見されたものであるが,最初,非筋細胞からは粘菌の変形体から初めてアクチンやミオシンが抽出精製され1),その後いろいろな細胞から抽出,精製されるようになった(文献2〜7)参照)。また,石川ら8)は,F-アクチンに筋肉のH-メロミオシンが,特異的に結合し矢尻構造を作る性質を利用して,いろいろな動物細胞に,F-アクチンが存在することを明らかにした。現在では,真核細胞には,アクチンやミオシンが一般的に存在することが明らかになっている。
最近,螢光抗体法で,細胞内のアクチンの分布を顕微鏡レベルで観察できるようになった。培地の上に広がった動物組織細胞には細胞の縦軸方向にアクチン抗体で染色される細胞質の糸が観察される。サイトカラシンBなどで,このアクチン糸を壊すと細胞は丸くなってしまうことなどから,アクチン糸は細胞の骨格をなし,それが細胞の形を決めているのであろうと考えられるようになった。

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