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特集 細胞生物学実験マニュアル
細胞運動・細胞骨格分析
アクチン同定法
Identification of actin filaments
石川 春律
1
Harunori Ishikawa
1
1群馬大学医学部解剖学教室
pp.354-356
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904899
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アクチンはミオシンとともに筋の収縮性蛋白質としてよく知られているが,筋細胞のみでなく,広く動植物のほとんどすべての細胞に存在する。その機能を考えるとき,まず細胞内におけるアクチンの正しい同定と分布・配列が重要となる。
アクチンは分子量約42,000,直径約4nmのほぼ球状の分子である。この分子(G-アクチン)は重合して,直径約6nmの線維状(F-アクチン)をなす。細胞内で,アクチンはすべてが重合形のアクチンフィラメントとして存在するわけではなく,非重合形が共存しうるので,単にアクチンという場合はこの両者が含まれる。非重合形のアクチンは形態学的に同定することはできないので,アクチンフィラメントのみが形態学的同定の対象となる。
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