Japanese
English
特集 脳卒中片麻痺患者の体性感覚障害と理学療法
感覚機能の解剖と生理
渡辺 雅彦
1
Masahiko Watanabe
1
1北海道大学大学院医学研究科解剖学講座
キーワード:
体性感覚
,
伝導路
,
識別性触圧覚
,
温痛覚
,
深部知覚
Keyword:
体性感覚
,
伝導路
,
識別性触圧覚
,
温痛覚
,
深部知覚
pp.801-808
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106747
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- 参考文献 Reference
神経系の3つの機能システム
神経系をマクロ的に眺めると,次の三つの機能システムとして捉えることができる(図1)1).
・受容器からの感覚性入力情報の伝達(感覚系)
・神経情報の処理と統合による神経機能発現(統合系)
・効果器への運動性出力情報の伝達(運動系)
動物界で生き残るためには,外界を正確にセンスする感覚能力や,外界に対して的確に働きかける運動能力が不可欠である.しかし,この基本的能力だけでは単純な反射行動しかできない.個体が生存し種が保存されるためには,状況や目的に応じたより適切な行動の選択と実行,経験によるスキルの上達,コミュニケーションを介した集団による分業と協同などの能力が必要となる.このため,動物の進化に伴い,感覚系と運動系のインターフェースである統合系が次第に発達し,特に認知機能の担い手である大脳皮質が拡大していった.その結果,ヒトでは大脳の占める比率は85%にまで達し,単なる感覚運動能力では他の動物種に劣るヒトが,動物界の最上位に君臨することができた.

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