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技術解説
交差適合試験に関する2,3の問題
村上 省三
1
1東大病院輸血部
pp.721-726
発行日 1967年10月15日
Published Date 1967/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917173
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これでよいのか交差適合試験
まかり違えばいのちと引きかえになるように大切な検査でありながら,これ程軽視されてきて,また今もって軽視され続けているものはあるまい。財政的にみても,これ程重要で,しかも時によっては専門的技術と知識を必要とする検査が,健保の取扱いでは輸血手技料の中に十把一からげに入れられてしまっている。そのためであろうか,ごく最近まで世間には権威ある大病院といわれているものの中にも,自己の責任でこの大切な検査をすることなく,血液銀行に下うけさせたり,血液銀行から派遣された係員にそのすべてをまかせていたところが非常に多く,むしろ交差適合試験は血液銀行がやるべきものだと誤解していた医師が数多かったようである。ところが交差適合試験は昭和27年に公示された"輸血に関し医師または歯科医師の準拠すべき基準"にも明記されている通り,輸血をおこなう医師の責任に属する検査である。もし交差適合試験の不手際がおきたとしたら,医師はどうなるであろうか。あれは血液銀行のミスだからとて罪をのがれることはできない。血液銀行にミスがあったとしてもそれを正しいと判定して輸血を実施したことによっておきる悪影響に対しては当然責任が生じてくる。

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